星野リゾートの「おもてなし」がタヒチ進出

「旅館メソッド」は世界に通じるか

キアオラは全65室。すべての客室が独立して建てられている

星野代表へのインタビューはこちら→星野リゾート、「ホテル業界のトヨタ」狙う

海外第1号はバリではなくタヒチだった。

国内各地で高級旅館やリゾートホテルを手掛け、老舗施設の再生実績も多い星野リゾートがいよいよ、海外進出を本格化する。日本発のホテル運営ノウハウは国際舞台でも通用するのか。

10月15日に開かれた記者会見で、星野佳路代表は、南太平洋タヒチ・ランギロア島の既存ホテルを「星野リゾートKia Ora(キアオラ)ランギロア」にブランド変更し、2015年4月にも運営を開始するとブチ上げた。

運営自体は今年6月から星野リゾートに移管されており、現地スタッフとのミーティングを進めてきた。「日本人ほど勤勉じゃないといわれるがとんでもない。自分の土地に誇りを持っていて、旅行客に人気がある近隣のボラボラ島にどう対抗するか、熱心に語ってくれる」(星野氏)。

星野リゾートの海外案件は、インドネシアのバリ島に建設中の「星のやバリ」が先に発表されている。ただ、建設が遅れぎみで、開業は2015年夏ごろになりそうだ。そのためキアオラが海外での開業第1号となる。

独自に磨き上げた「旅館メソッド」が売り

バリでもランギロアでも、売りにするのは、独自に磨き上げた旅館メソッド。旅館はかつて日本の大都市にもあったが、「いつの間にか進化をやめて地方の温泉地に追いやられてしまった」(星野氏)。しかし、近年の訪日外国人の増加が示すように、日本文化は世界的にも人気がある。星のやでは和室にベッドやソファを置き外国人に好評だ。現に京都の外国人客比率は30%を超えるという。

日本のホテルは1980年代に相次ぎ海外に進出したが、ほとんどが撤退に追い込まれた。そこへかねて「西洋式ホテルでなく、日本旅館として世界に出ていく」と公言してきたのが星野氏。自信の裏には緻密な計算もある。

それはワンパターン化した欧米ホテルブランドの飽きへの対策だ。マニュアル重視で効率化を追求した結果、ブランドの個性がなくなり、スタッフがチームで移籍する例が後を絶たないという。

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