「株価が10倍に化ける株」達人が教える"超発掘法" 「業績回復に向かい始めた企業」はこう探す!

拡大
縮小

減収減益は、売上高が減り、利益も減っている状態で、減収増益は、売上高は減っていますが、利益は増えている状態です。売り上げが減っても、それ以上にコストを抑えれば利益は残りやすくなります。減収減益のときはほとんどの会社がコスト削減に取り組むため、事業運営の無駄が減って、効率的な経営に生まれ変わります。すると、売り上げが少し戻っただけでも利益が増えやすくなります。

利益が出るようになれば、新しい商品やサービスをつくり出すなどして売り上げを増やすチャンスも生まれますので、このような変化を通じて、減収減益だった企業は減収増益、増収増益へと向かい、株価もその流れに乗って大きく上昇していくわけです。

業績回復株はこの流れに乗りそうな株で、買うタイミングとしては減収減益か減収増益で、増収増益に向かいつつある株が候補となります。

株価が大きく上昇するV字回復

業績回復株の2つ目の条件「赤字からの黒字転換」は、営業利益などが、前期は赤字で今期は黒字、または今期は赤字で来期は黒字が見込めるという意味です。

企業の収益サイクルを見ると、赤字企業は減収減益の状態です。このタイプの企業が黒字化するということは、減収増益のステップに向かうパターンと、減収増益のステップを飛ばして、いきなり増収増益の状態になるパターンが考えられます。

株価が大きく上昇するのは業績の変化率が大きい後者で、いわゆる「V字回復」の状態です。

投資家目線からは、赤字企業の株は安くても買いたいと思いません。株価がどこまで下落するかわからないし、最悪のケースとして倒産や上場廃止のリスクもあるからです。

次ページテンバガーも狙える景気敏感株とは
関連記事
トピックボードAD
マーケットの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
TSMC、NVIDIAの追い風受ける日本企業と国策ラピダスの行方
TSMC、NVIDIAの追い風受ける日本企業と国策ラピダスの行方
【資生堂の研究者】ファンデーションの研究開発の現場に密着
【資生堂の研究者】ファンデーションの研究開発の現場に密着
現実味が増す「トランプ再選」、政策や外交に起こりうる変化
現実味が増す「トランプ再選」、政策や外交に起こりうる変化
広告収入減に株主の圧力増大、テレビ局が直面する生存競争
広告収入減に株主の圧力増大、テレビ局が直面する生存競争
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT