【産業天気図・造船・重機】円高痛手もプラントは上向く気配、業況感は後半「晴れ」へ改善

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 一方、造船業界は、リーマンショック以降の商談が完全に止まった状態から脱する兆しが見え始めた。ただ、今後、受注が盛り返したとしても、中国、韓国勢との熾烈な価格競争が予想され、先行きは厳しい。各社とも2~3年分の受注残高を抱えており、その間に省エネ、環境対策面で差別化を図ることが日本勢の課題だ。

プラント業界では、エネルギー価格の回復を受けて、日揮の業績が好調だ。今期の期初受注残は1兆円を超え、過去最高水準となった。今期は増収増益となり、2年ぶりに当期利益が過去最高を更新する。千代田化工建設も、追加費用で採算が急悪化したカタールの大型工事が今期で終了し、一方でパプアニューギニアの大型案件が寄与するため、今期の営業益は数年前より低水準とはいえ、急回復する。
(柿沼 茂喜=東洋経済オンライン)

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