【産業天気図・半導体】DRAM価格ジリ安。テレビ等の動向も不透明で後半減速へ

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 ルネサスエレクトロニクス(4月、NECエレクトロニクスとルネサステクノロジの経営統合で発足)は稼働率が90%を超えているが、特にシステムLSIで不採算品が多く、依然として水面下が続く。12年度までの5000人の人員削減(大半は10年度)や工場再編も含めた(具体的な計画は公表されていないが)事業再構築による多額の特別損失で純損失は拡大する。11年度はリストラ効果がある一方、市況はピークアウトの可能性があるため、業績的には楽観できない。

上記の大手半導体メーカー以外でも足もとは悪くなく、10月~12月までは好調を維持できそう。年明け以降は不透明感が強いものの、前半のリードで年間で増益シナリオを確保する予想だ。

半導体製造装置メーカーの受注は絶好調が続いており、11年3月期は東京エレクトロン、アドバンテスト、日立ハイテクノロジーズなど軒並み予想を増額した。ディスコは過去最高益を更新する見通し。来期もプラス予想は変更していない。

ただ、半導体メーカーのマインドが冷え込めば、11年4月以降の伸びが鈍化、ないしはピークアウトするリスクは残る。
(山田 雄大=東洋経済オンライン)

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