米国株が大幅続落、週間で465ドル安 半導体株に売り、インテルは5%超の下げ

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 10月10日、の米国株式市場は大幅続落して終了した。ダウ平均は年初以降の成績がマイナスとなり、週間ではS&Pとナスダックが2012年5月以来の大幅な下落となった。写真は2013年10月、NY証取前で(2014年 ロイター/Carlo Allegri)

[ニューヨーク 10日 ロイター] - 10日の米国株式市場は大幅続落。ハイテク株への売りが膨らみ、ナスダックが2%強落ち込んだ。ダウ平均は年初以降の成績がマイナスとなり、週間ではS&Pとナスダックが2012年5月以来の大幅な下落となった。

ダウ工業株30種<.DJI>は115.15ドル(0.69%)安の1万6544.10ドル。

ナスダック総合指数<.IXIC>は102.10ポイント(2.33%)安の4276.24。

S&P総合500種<.SPX>は22.08ポイント(1.15%)安の1906.13。今年5月下旬以来の安値。

週間では、ダウが2.7%安、S&Pが3.1%、ナスダックが4.5%、それぞれ下落した。

半導体メーカーのマイクロチップ・テクノロジーは、売上高見通しを下方修正するとともに、業界の調整が始まっているとの認識を示した。9月の中国需要がとりわけ弱く、他社からもさえない発表が相次ぐ恐れがあるとしている。

これを受けて半導体株への売りが膨らみ、フィラデルフィア半導体株指数<.SOX>は6.9%安と、2009年1月以来の大幅な落ち込みを記録した。マイクロチップ株は12.3%急落。インテルも5.1%下げた。

通信機器大手ジュニパー・ネットワークは9日、第3・四半期の暫定決算を発表し、売上高が11億1000万─11億2000万ドルと、同社従来予想の11億5000万─12億ドルを下回るとの見方を示した。米サービスプロバイダーの需要がとりわけ弱いと説明した。株価は9.1%安。

こうしたなか、公益株や生活必需品銘柄には買いがみられた。ウエルズ・ファーゴ・ファンズ・マネジメント(ニューヨーク)の首席株式ストラテジスト、ジョン・マンリー氏は「今週は漠然とした不安感が高まるなかでの相場展開ではあったが、そうした不安も徐々に方向性が見え始めているようだ」と指摘した。

値上がり銘柄では、軍事・民間向け電子機器・サービスのL3コミュニケーションズ・ホールディングスが6.5%高。事務用品販売最大手のステープルズは1.8%上昇した。

BATSグローバル・マーケッツのデータによると、米取引所の合計出来高は92億株超で、過去5営業日平均の74億株を上回った。

騰落銘柄数はニューヨーク証券取引所が下げ2426で上げ657(比率は3.69対1)、ナスダックが下げ1971で上げ729(2.70対1)だった。

(カッコ内は前営業日比)

ダウ工業株30種(ドル)<.DJI>

     終値    16544.10(‐115.15)

前営業日終値    16659.25(‐334.97)

ナスダック総合<.IXIC>

     終値    4276.24(‐102.10)

前営業日終値    4378.34(‐90.25)

S&P総合500種<.SPX>

     終値    1906.13(‐22.08)

前営業日終値    1928.21(‐40.68)

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