28歳、経理から営業に転職して再び悶々… 30カ国の旅行経験。得意な「地理」生かしたい

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また、不動産や旅行業界と一口に言っても、どういった立場でかかわっている会社なのか(不動産でいえば仲介なのか、開発なのか、プロパティマネジメントなのか、何なのか、といったあたりですね)。そして、その中で何をするのか(営業なのか、経理なのか、企画なのか、といった切り口ですね)。これらによってやることも当然、変わってきます。

そもそも業種で選べば何をやっても幸せなのか、についてもきちんと考える必要があると思います。趣味を趣味としてやっている間は好きなように見えますが、仕事にした途端、つまらなくなった、とならないようにすべきです。

そう考えますと、周りにそのような業界にお勤めの方がいれば、仕事内容をヒアリングしたりして、情報収集を今以上にするなど、「思い立った」ベースでない、確かな情報に基づいた転職戦略を練るべきでしょう。

「なんとなく転職」がすでに通用する年齢でもありませんので、実績を今の会社で出しつつ、転職については落ち着いてご自身の考えを、今一度、整理する必要があるように思われます。

キャリア形成とは、労働市場における自分自身のブランド形成であるとも言えます、「嫌だから逃げる」というブランドを確立してしまうのか、「きちんと結果を出す」というポジションを確立するのか、どっちが有利かは言うまでもありませんね。

最初からやりがいのある、完璧な仕事なんて世の中に存在しません。仕事を通じて自分自身で完璧な仕事にしていくのです。そういう姿勢でないと、いつまでもフラフラしたままになってしまいますよ。

仕事を自ら楽しくする

幸いにしてYさんは28歳ですので、まだやり直しのチャンスは残されていますが、「そろそろ仕事は与えられるもの」という受け身のスタンスから、「いかにして仕事を楽しくするか」という、より積極的な姿勢が求められます。

海外でこの先も活躍されたいとのことですので、ぜひその夢をかなえつつ、ご自身のキャリアと人生に真摯に向き合ってください。今後、海外において日本人の代表としてYさんがご活躍されることを応援しております。

※安井さんへのキャリア相談は、こちらまでお送りください。

安井 元康 『非学歴エリート』著者

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やすい もとやす / Motoyasu Yasui

MCJ社長兼最高執行責任者(COO)。アニメーションの企画・制作を手掛けるベンチャー企業を経て、MCJにて東証への上場を経験。その後、経営共創基盤にて戦略コンサルタントして9年間活躍し、2016年3月にMCJに復帰。著書に学歴コンプレックスに悩みながらも独自の方法でキャリアを切り開いてきた様子を描いた『非学歴エリート』(飛鳥新社)や、自分ならではの人生を生きる術を描いた『極端のすすめ』(草思社)等がある。

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