樫野孝人・神戸リメイクプロジェクト代表(Part5/最終回)--上場企業の社長は、最長6年

樫野孝人・神戸リメイクプロジェクト代表(Part5/最終回)--上場企業の社長は、最長6年

--人生の転機において、何か判断軸となるものはありますか。

基本的には、2つないし3つの円の重なりが大きいか小さいかですね。やりたいことと相手が望んでることの重なり、もしくはやりたいこと、やるべきこと、相手が望んでいることの重なりで判断していきます。

ただ、IMJの社長退任については、社長に就任してからずっと誰にバトンを渡すかということを考えていました。ある外資系の人事コンサルの方が、「社長は最長6年じゃないとダメ。それ以上はトップスピードで走れない」と言ってたんです。

今、ベンチャー企業を含め20~40代の若い社長が多いですが、彼らが20年間トップスピードで走れるとは思いません。企業の成長スピードがどこかで落ちると思います。プライベートカンパニーならOKですが、上場企業は成長もミッションの一つです。

上場企業の社長は、フルマラソンではなく駅伝ですよ。区間賞は取りにいくけれど、最良の形でたすきを渡してチームが勝つことを考えなければいけません。僕も9年9カ月はやりすぎでしたが、社長は子が親を超えるようなたすきの渡し方をしていかないとダメだと思います。また、残された社員のために、辞めたあとの背中の見せ方も大事ですね。

--ソフトバンクの孫正義さんやユニクロの柳井正さんもバトンを渡すのが難しそうです。

柳井さんのことはよく存じ上げませんが、一度社長の座を退かれましたよね。あのときにリフレッシュされたのではないでしょうか。CCCの増田さんは、一度CCCを離れてディレク・ティービー・ジャパンで200億円の借金を作った経験がよかったとご自身でおっしゃっています。

少し会社を離れるといろいろなことがもっとよく見えてくるんですよね。僕も今のほうがうまく経営ができる気がします(笑)。

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