東京電力が新中計発表。海外投資拡大、原発事業推進など「攻め」の戦略が前面に

東京電力が新中計発表。海外投資拡大、原発事業推進など「攻め」の戦略が前面に

東京電力は、2020年度(2021年3月期)を最終年度とする10カ年の中期経営計画を発表した。「2020年ビジョン」と題した新中計のキーワードは、「低炭素化」と「海外」。国内では、CO2削減のため非石化エネルギーの発電比率を50%(10年3月期実績は33%)以上にすることを第1の目標として掲げており、その達成のために電源・流通システム合わせて10年間で2兆5000億円の設備投資を行う計画だ。
 
 具体的には、すでに発表されている福島第一原発の増設(7号、8号)、東通(青森)の新設計画を推進するほか、水力を含めた再生可能エネルギー導入量の拡大、火力発電の高効率設備の導入といった取り組みを強化する。また、全量固定買取制度の導入で増加が見込まれる太陽光発電などの大量導入を可能にするため、電力ネットワークの整備への投資も行う。

一方の「海外」については、中国・インドなどのアジア地域での火力発電、すでに参画を表明を表明している米国やベトナムなどでの原子力発電、豊田通商との合弁子会社ユーラスエナジーを通じた欧米での風力発電といった海外での発電事業を強化し、20年度の海外持分出力を前10年3月期の約3倍の1000万キロワットまで拡大する。また、燃料ウラン、液化天然ガス(LNG)の権益取得など燃料事業も重点テーマの1つだ。

こうした海外事業、および国内の成長事業向けの合計で、10年間に8000億円~1兆円の投資を予定している。収益的には、投資額に対する内部収益率(IRR)を10%とみて、前期558億円だった関連部門(海外事業+国内の非電気事業)の経常利益を、10年間で1200億円にまで拡大する計画だ。このうち海外事業だけを取り出すと、前期220億円程度だった利益を800億円へ、約3.6倍の拡大を見込んでいる。また、中長期的な最大のターゲットであるアジア市場を開拓するための戦略的な拠点として、今2011年3月期中に北京事務所を開設することも明かにした。

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