Xperia Z3の最強カメラがiPhone6に劣る点 ベルリンからプラハへ、製品レビューの旅<3>

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さて、第3回はソニーXperiaZ3のカメラ機能についてみていこう。ソニーは約1年前に投入したXperia Z1で、約2070万の画素を持つ1/2.3インチサイズの裏面照射型CMOSセンサーを採用して以来、トップモデルの象徴としてこのスペックを維持している。

優れている点は絶対的な画素数よりも、センサーサイズが大きいこととカメラ性能を高めるために独自のハードウェア構成を採用していることだ。Androidスマートフォンの画像処理を専用デジタルカメラ並にするため、独自の映像処理回路を積層シリコンに入れ、ソニー独自開発の映像処理エンジンに近い処理フローとなるよう工夫している。スペックで言えば”スマートフォン最強”であり、同シリーズもカメラを活用した独自アプリに力を入れているなど、間違いなく同社製スマートフォンのキーエレメントと言えるだろう。

25ミリ相当の広角レンズを採用

Z3のセンサースペックもまったく同じだが、レンズは(35ミリフィルム換算で)27ミリ相当の広角だったものが、25mm相当の超広角へと進化した。その上で明るさもF2.0をキープしている。全体にグレードアップした印象だが、その上でメインカメラにインカメラの自分撮り映像を重ね合わせる機能や4Kビデオなど、より多彩なカメラアプリケーションを盛り込んであった。

ただ、それらの機能は面白いものの、やはりカメラの本質は”画質”だ。その画質において、実のところ個人的にはZ1、Z2の写真に納得が行っていなかった。もちろん、スペックはとても良いし、おそらく”取り込まれるデジタルデータの特性”という意味では、実際にそうなのだろうと実感する部分もあった

しかし、写真の”質”はあくまで質であって品位ではない。質を表現できるだけの品位は必要だが、そこを越えてくるとより良い写真の質が求められるようになるものだ。前置きが長くなったが、Z1を実際に使い始めてみて、あらためてデジタルカメラの難しさを感じていた。

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