続投・中畑DeNAが抱える「意外な課題」 巨人戦勝ち越しでもクライマックス進出を逃した謎

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DeNAの観客動員数は今季156万4528人を記録。実数発表になった2005年以降、初めて150万人を突破した。前年比9.7%増。中畑監督就任前年、2011年の110万2192人と比べると、実に41.9%も増えている。

スペシャルユニフォームのレプリカ付きチケットを販売するなど球団の営業努力も見逃せないが、多くのファンをハマスタに呼んでいるのは明るいキャラクターの指揮官がアピールする「最後まであきらめない野球」だ。

集客力評価した球団、春田オーナーが直接「要請」

昨年は5年連続最下位の泥沼から脱して5位になり、今年は9月下旬までCS出場の可能性を残した。チームが着実に力をつけているという実感も、ファンの足を球場に向けさせている。

経営者としては当然の選択。中畑監督も集客力を評価されての続投要請に、断る理由はなかった。

「ファンあってのプロ野球。そこのところを認められたのはうれしい。正式に〝お願いします〟という言葉をいただいたのも初めてだったしね」

実はこれまで春田オーナーから直接「要請」されたことはなかった。2011年12月の就任時。2年契約が切れ、改めて1年契約を結んだ2013年10月。いずれもオーナーと会食した際に要請されたことになっているが、すでに高田繁GMとの間で合意しているという前提で、直々の言葉はなかったのである。

球団を買収した際に「3年目でCS、5年目に優勝」と青写真を描いた春田オーナー。3年目のCSはかなわなかったが、初めて直接要請した席で「来季は優勝して下さい」と注文をつけた。もちろん中畑監督も承知している。

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