空前の活況も喜べない、豊作貧乏の半導体ウエハ

半導体の基板材料に使われるシリコンウエハ。需要旺盛にもかかわらず、世界2強の信越化学工業とSUMCOが苦悶している。

SUMCOは9月3日、2010年2~7月期決算を発表した。営業赤字は11億円と水面下ながら、前年同期(488億円の営業赤字)から大幅に改善。今5~7月期は営業利益13億円となり、7四半期ぶりに黒字へ転換した。

とはいえ、2年前のリーマンショック直前まで、四半期で200億円台の営業利益を稼いでいたことを考えれば、寂しいかぎりだ。信越化も状況は似ている。今4~6月期における半導体ウエハ事業の営業利益は94億円と、ピークの3分の1以下にとどまる。

増産には慎重

足元の需要はかなり強い。半導体の業界団体・米SEMIによれば、今4~6月期における世界の半導体ウエハ出荷面積は、前年同期比40%増と過去最高、前四半期比でも7%増と増加基調にある。主戦場であるパソコンやデジタル家電などの需要回復に加え、スマートフォンなど半導体の用途も広がっている。

信越化、SUMCOともに主力の直径300ミリウエハの生産能力は月100万~110万枚と推定されるが、「昨年末ごろからフル生産に近い状態が続いている」(信越化幹部)。「(足元の)稼働率はフルに近い」(SUMCOの田口洋一社長)という。

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