セブン、増税下で見せつけた最高益の実力

コンビニ依存強く、GMSや百貨店で課題も

決算の説明をする村田紀敏社長(写真左)。決して先行きには楽観的でなかった

消費増税後の反動減を押しのけ、まさに強さの目立った決算だった。

セブン&アイ・ホールディングス(HD)は10月2日、2015年2月期の第2四半期決算を発表した。営業収益は前年同期比7%増の3兆0044億円、営業利益は同1.6%増の1672億円で、いずれも第2四半期としては過去最高である。期初に掲げていた営業収益3兆0400億円、営業利益1700億円の目標にはわずかに届かなかったものの、4月の消費増税後の低迷をはね返した。

最高益を牽引したのはもちろん、営業利益の約7割を稼ぎ出す、国内コンビニ事業のセブン-イレブン・ジャパンだ。事業単独でも、過去最高の営業利益1158億円(前年同期比4.0%増)を叩き出したほか、第2の柱である金融関連事業も堅調に推移。スーパーや百貨店事業の不振を補った。

そのセブン-イレブンの店舗数は、第2四半期までで694店増えて計1万7013店と、売り上げ増を後押しした。さらに4月以降、プライベートブランド(PB)商品や弁当などの主力商品を8割ほど見直し。増税に加え、円安などで物価が上昇傾向にあり、消費者の目が一段と厳しくなっている中、こうした戦略で、質と価格のバランスに敏感になっている消費者の需要を掘り起こした。1日平均の既存店売上高は、前年同期比2.6%増とプラス成長を維持。コンビニ各社が発表する毎月の既存店売上高は、セブンだけが前年同月を越え続け、強さを見せつけている。

 天候不順で第2四半期は微減益

都内で記者会見を行ったセブン&アイHDの村田紀敏社長は、「天候不順などもあり、前回(1997年)の増税時よりも消費回復が遅いという印象だが、質や新しさの追求をしてきたことが消費者に受け入れられたと思う」と自信を見せた。

ただ天候不順に対抗するため、テレビCMなどを積極的に投入した結果、販促費が増加(HD全体で前年同期比1割増)。これが利益を圧迫し、セブン-イレブンも第2四半期単体での営業利益は、同2.3%減益になっている。

コンビニが好調な一方、村田社長自らが「課題」と指摘したのは総合スーパー(GMS)であるイトーヨーカ堂と、百貨店のそごう・西武だ。「増税や天候不順で苦戦したが、そもそもこうした環境変化に影響を受けるのは、時代の変化にあっていないということ」(村田社長)。

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