マクドナルドと吉野家の「面」と「点」《それゆけ!カナモリさん》

拡大
縮小
マクドナルドと吉野家の「面」と「点」《それゆけ!カナモリさん》

■マクドナルドの面をおさえる徹底ぶり

  2010年9月8日付日本経済新聞に、「日本マクドナルド8月売上高、最高に513億円、新商品が好調」という記事が掲載された。同社の原田泳幸社長は記事中のインタビューで、「新製品の投入で新規顧客を取り込み、朝食メニューの値下げなどで次の来店につなげるという複合的なマーケティング戦略が奏功した」と語ったという。さらに注目のポイントは「客単価は下がっておらず、低価格戦略で売上げを伸ばしているわけではない」と強調した、という点だ。

 インタビューコメントの通り、マクドナルドの戦略は「複合的なマーケティング」がキモなのだ。但し、それは複雑な手法を駆使しているわけではない。実に基本に忠実なセオリーを愚直に実行している。

 セグメンテーション(segmentation)、直訳すれば「区分」や「分割」を意味する。マーケティングにおいては、市場や顧客、自社の製品などを様々な切り口で同質なカタマリに区分し、魅力あるカタマリを見つける(=ターゲティング:targeting)ために行うことだ。そして、日本マクドナルドの戦略の基本は、セグメンテーション・ターゲティングを緻密に、巧みに行うことなのである。セグメンテーション(segmentation)、直訳すれば「区分」や「分割」を意味する。マーケティングにおいては、市場や顧客、自社の製品などを様々な切り口で同質なカタマリに区分し、魅力あるカタマリを見つける(=ターゲティング:targeting)ために行うことだ。そして、日本マクドナルドの戦略の基本は、セグメンテーション・ターゲティングを緻密に、巧みに行うことなのである。

 マクドナルドのセグメントにはどのようなものがあるだろうか。例えば、価格・時間帯・客層・商品コンセプトなど様々な切り口が考えられる。

関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT