日経平均は続落、91円安の1万6082円 ドル一時110円突破も、輸出株が軟調

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 10月1日、日経平均は続落。6年1カ月ぶりにドル/円が一時110円台を付けて午前に一時プラス圏に浮上したが、その後は利益確定売りに押される形となった。写真は都内の株価ボード。昨年6月撮影(2014年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 1日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は続落した。9月日銀短観が概ね好感されたことに加え、6年1カ月ぶりにドル/円

後場の取引時間中に発表された9月の国内新車販売台数(軽自動車含む)は前年同月比0.8%減の51万8774台。3カ月連続で前年同月割れとなったことで、トヨタ自動車<7203.T>が上げ幅を縮小。ホンダ<7267.T>、日産自動車<7201.T>も下げ幅を拡大した。また連日のように年初来高値を更新してきた村田製作所<6981.T>、日東電工<6988.T>などもこの日は売りに押され、輸送用機器、電気機器セクターは前日比で下落した。

対照的に上昇したのは水産・農林や倉庫・運輸関連、陸運といったセクター。9月日銀短観では急激な円安を背景に、製造業と非製造業の業況判断DIに明暗が出た格好となったものの、この日は小売セクターも上昇している。

市場からは「円安メリットのある企業の株価は9月中に相当上昇した。円安の効果がある程度織り込まれてきたこともあり、出遅れ感のある銘柄の物色にシフトしつつある」(光世証券執行役員の西川雅博氏)といった見方が出ている。中間期の業績について、上方修正する企業と極端な下方修正に踏み切る企業が二極化していることも、銘柄選別色を強める動きにつながっているという。

個別銘柄ではイビデン<4062.T>が15%下落。30日、2015年3月期の連結業績予想を下方修正したことが嫌気された。半面、スター精密<7718.T>が反発。9月29日の年初来高値1649円を更新した。30日、円安進行などが寄与し、2015年2月期連結業績予想を上方修正したことが好感された。

東証1部騰落数は、値上がり570銘柄に対し、値下がりが1136銘柄、変わらずが120銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値      16082.25 -91.27

寄り付き    16173.39

安値/高値   16081.01─16225.96

 

TOPIX<.TOPX>

終値       1318.21 -8.08

寄り付き     1325.55

安値/高値    1318.08─1329.69

 

東証出来高(万株) 220717

東証売買代金(億円) 21418.1

 

 

(長田善行)

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