立命館大学

世界に出て知る日本の魅力を
あらためて発信

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日本のよさに気づくことができるのは、海外から客観視できたときに違いない。異文化に触れながらそうした気づきをしなやかな感性で受け止め、発信する2人を紹介しよう。

途上国の価値観や知恵を知り
日本のよさを再発見できれば

山本 美奈子 さん
(2004年 国際関係学部卒業)
JICA関西 業務第二課 調査役

「あいさつは、心からしっかりとしなさい」。まるで古き良き日本の礼儀を教える言葉だ。JICA関西に勤める山本美奈子さんが言われたのは、新任のOJTで訪れたアフリカ・タンザニアだった。

当地では、あいさつにずいぶん時間をかけるという。「お元気ですかから始まって、あなたのご家族はいかがですか、お子さんは、ご近所の方々はと、それこそ延々とご機嫌伺いを繰り返すんです」。というのも、いきなり用件を切り出すのは失礼とされ、まずは信頼関係を築くことが求められるからだ。

「時間や効率よりも人を大切にするタンザニア流は、いわばストレスフリーの社会なんですよ。10年間、JICAの仕事を続けてこられたのは、この原体験のおかげかもしれません」。

支援する途上国で教えられることも

山本さんが就職先を決めたのは、米国留学中だ。デュアル・ディグリー・プログラムを利用してアメリカン大学に学んだ。英語のカベは決して低くはない。そのうえ、日本で学位取得に必要な単位数をはるかに超える単位の修得が必要だった。「チャレンジングだったんですけど、他の人の1.5倍勉強できるのはラッキーだと思ってがんばりました」。

「海外に出たのは、社会が狭く内向きな日本に反発心があったから」と打ち明ける山本さんだが、「外から見て、日本は素晴らしいことに気づきました」。だから、世界と日本の懸け橋になって、日本のよさを発信したいと、JICAを選んだのだ。

当初1年間のOJTでは、現場を知るためにタンザニアに赴任した。タンザニアでは1970年代から円借款による灌がい事業が進められ、80年代からは稲作の技術指導が行われている。山本さんは、日本人職員や現地スタッフとともに、経理や車輌管理などの後方支援業務に就いた。冒頭のあいさつに関する教えを受けたのは、このときだ。「途上国への技術支援がJICAの仕事ですが、私たちが忘れがちなことを教えてくれる面もあると実感しました」と、山本さんはふりかえる。

その後、ネパールに日本の養蚕専門家を派遣するプロジェクトを東京で担当したり、タンザニアを再訪して電力・エネルギー関係のプロジェクトや地方行政の支援に携わったりと、海外で活躍する一方、国内勤務では海外からの研修員を受け入れてさまざまな技術教育も実施した。「短期間の来日でどれほど学べるのかという懸念もありますが、日本の発展の理由を実感できたという研修員が少なくありません。日本人の気質や社会インフラの現状などを体感していただくことにも意味があると思います」と語る山本さん。「日本の魅力を世界に伝えたい。同時に、世界のことを日本に伝えたい。特に途上国からは学ぶことが少ないと思われがちですが、何より人間を大切にする価値観や知恵を紹介することで、日本のよさを再発見できるといいですね」。

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vol.2 しなやかに見定める次のステージ
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パナソニック ビューティ・リビング事業部 植田奈緒
vol.3 夢を追い 世界に飛び出すひたむきさ
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● 立命館大学 スポーツ健康科学部助手 岡松秀房
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※本アーカイブは
2013年6月~2014年1月の連載

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vol.7 次世代へのメッセージ 新たな気づきが世界を広げる
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