そごう後に進出したヨーカ堂奈良店は盛況、関西圏は再び競争激化へ

7月14日、ヨーカ堂奈良店に行ってきた。旧そごうの奈良店後に10日にオープンしたばかりだ。開店セール開催中ということもあるが、週明けの平日にも関わらず、特に1階の食品売場は大盛況だった。売場レイアウト、生鮮の品揃え、価格設定はセール中ということを考えても十分に競争力があると感じられる。
 さすがに2階、3階の衣料品売場は買い物客はそれほど多くはない。置いてある商品はGMS系の価格帯が多いが、一部は百貨店クラスの品もある。もとがムダに豪華だったそごうの建物だけに、売場を歩いていてもGMSの野暮ったさはない。
 電車で一駅の近鉄百貨店奈良店(ジャスコ併設)は心なしか客数が少ない。近鉄百貨店によると週末は客数、売上げとも減少したという。天候が雨だったことも考えると、ヨーカ堂の影響を即断することはできない。「百貨店とは商品層が違う」(近鉄百貨店)のも事実だが、デパ地下の食品だけでなく、衣料品などもマイナス効果は免れないだろう。
 2001年度から2002年度にかけ、ライフやイズミヤといった関西地盤の食品スーパーは積極的な店舗スクラップを行っていた。そごう、マイカルの破綻、ダイエーの不振店の閉鎖もあり、競争環境は若干緩和していた。加えて、リストラによって業績は各社とも業績は改善方向にある。今期は出店意欲も上向き、店舗数の純増数も増えていく。リストラ効果の継続で各社とも業績は引き続き好調の予想だ。
 しかし、出店の増加により、再び店舗ごとの競争は激化する。客単価が減少する中で、客数増である程度しのいできたが、一気に状況が悪化する恐れがある。どこが勝ち、どこが負けるかはまだ見えないが、全社が勝者になれないことだけは確かだ。今期、もしくは来期に一転して業績が悪化する企業がでてきかねないということだけは念頭においておく必要があろう。
【山田雄大記者】


(株)東洋経済新報社 電子メディア編集部

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