「債券王」グロス氏は、クビ直前だった?

大手運用会社ピムコ退職、同業ジャナス移籍へ

9月26日、米債券運用会社PIMCOのビル・グロス氏(写真)が、ジャナス・キャピタル・グループに移籍することがわかった。6月シカゴで撮影(2014年 ロイター/ Jim Young)

[ニューヨーク 26日 ロイター] - 「債券王」の異名をとる米債券運用会社パシフィック・インベストメント・マネジメント・カンパニー(PIMCO)のビル・グロス最高投資責任者(CIO、70)が26日、創業者の一人として40年以上勤めた同社を退職した。今後は同業のジャナス・キャピタル・グループに移籍する。

グロス氏の後任には副CIOのダン・アイバシン氏が昇格、グループCIOを務めることになった。

関係筋によると、グロス氏はこれまでもピムコの幹部らと衝突を繰り返す度に辞任をちらつかせていた。翌27日にはピムコと親会社の独アリアンツがグロス氏の解雇に踏み切るとの憶測すら流れていた。

S&PキャピタルIQの投資信託調査部ディレクター、トッド・ローゼンブルース氏は「ピムコとグロス氏は同意語であって、両者を切り離して考えることなど到底できない」と述べた。

グロス氏は1971年にピムコを共同設立し、過去40年余りで2兆ドル近い資産を運用する巨大ファンド会社に育て上げた。同氏は旗艦ファンドで世界最大の債券ファンドでもある「トータル・リターン・ファンド」 の運用を担当、運用額は2200億ドルを超えるが、過去約1年半で700億ドル相当の資金流出に見舞われている。

米証券取引委員会(SEC)はグロス氏が運用する上場投資信託(ETF)について調査を進めているが、アリアンツでは、グロス氏の退職はSECによる調査とは関係ないとしている。

グロス氏退職のニュースを受け、アリアンツの株価は6%超急落。

米国債価格も下落し利回りは上昇した。ピムコの「トータル・リターン・ファンド」も商いを伴い下落した。

一方、グロス氏が移籍するジャナスは36%超急騰した。ジャナスの資産運用額は1800億ドル以下となっている。

グロス氏は声明でジャナスを移籍先に選択したことについて、リチャード・ワイル最高経営責任者(CEO)と長年親しいことを理由に挙げ、「巨大で複雑な組織運営に付きまとう多くの煩雑さから解放され、債券市場と投資の仕事に再び完全に集中できることを楽しみにしている」と述べた。

グロス氏は29日付でジャナス・グローバル・アンコストレインド・ボンド・ファンドを運用する。資産運用額は1300万ドル。

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