西武ドームが野球好きに愛されるワケ 12球団のホームグラウンドへ行ってみた<9>

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7月25日のA指定はフィールドシートと内野席の境目に防球ネットがあって、これが結構邪魔。一方9月15日の席は、ビジター側のベンチ内も、フィールドシートの奥にあるブルペンもまる見え。ブルペンが見えることは、この球場の魅力の一つでもある。球場側もそれは自覚していて、ブルペンの目の前の席は別料金。

今回訪問した12球団14球場の中で、観客席からブルペンが見えるのはここと神宮、ほっともっと神戸の3カ所だけ。選手にとっては見えない方が良いのだろうが、観客にとっては見えたほうが絶対にいい。

2013年9月26日、筆者は楽天のリーグ優勝がかかったゲームをここへ見に来ている。最終回にブルペンでマー君が投げ始めたとたん、1塁側からざわざわという波が立ったかと思ったら、球場全体が一気にヒートアップした。

スペシャルシートは超ゴージャス

そしてこの球場を語る上ではずせないのが、ネット裏に鎮座する革張り・ふかふかの超ゴージャスシート「ロイヤルシート」と「スペシャルシート」だ。どれだけゴージャスかは、是非球団HP掲載の写真をご覧いただきたい。「チケット」のボタンから「シーズンシート」に入ると見られる。

フードもドリンクもこの席用の特別メニューがあって、専属のコンシェルジェが注文を取りに来て席まで運んで来てくれる。どちらもシーズンシートとして販売しているほか、ゲーム単位のバラ売りもしている。

ロイヤルシートはファンクラブゴールド会員しか買えないが、スペシャルシートは誰でも買える。お値段は2枚一組で2万2000円なので1席あたりは1万1000円。ヤフオクやナゴヤドーム、京セラドームにも年間シートとして販売している同価格帯のVIPシートがあるが、それらと比較しても西武のゴージャス度は突出している。高額ではあるが、費用対効果で言えば割安なのではないかと思う。

このゴージャスエリアの度真ん中にあるのが「ビクトリーロード」。当日のヒーローがここを上がってくるので、ヒーローとハイタッチも出来る。

フジテレビ朝の情報番組「特ダネ!」の小倉智昭キャスターは筋金入りの西武ファン。このゴージャスエリアに年間シートを持っていて、重要なゲームには必ず来ている。このシート、天井がなかった開場当時の写真を見ると、なんとその頃から今と同じ姿。雨ざらしで一体どうやって管理していたのかと思う。

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