西武ドームが野球好きに愛されるワケ 12球団のホームグラウンドへ行ってみた<9>

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球場内に入るとすぐ横が外野自由席。座席がない構造なので観客はビニールシート持参。ホームに近い席の人はぐるりとほぼ半周して自分の席にたどり着く。外周部分自体にチケットチェックゲートがあるので、外野チケットしか持っていない人は内野部分にある店舗には行けない。

女子トイレは内外野のちょうど中間あたりの外周部のさらに外側にある。1塁側と3塁側にそれぞれ1カ所ずつ。個室は1カ所あたり30個あり、内訳は洋式28に和式2。清掃スタッフ2名が常駐していて清掃状態はかなりいい。基本的に行列は出来ないが、満員御礼が出たときは並んでから10分待ち程度の行列になる。

女子トイレは内野のホームに近いL'scafeの下にも1カ所あり、ここは洋式ばかり10個。3塁側にも同じだけあり、以上4カ所で個室数は合計80。内訳は洋式76に和式4だった。

実は9月15日の観戦から数日後、西武ドームサイトの場内図を見ていて、外野のセンター付近にも、1塁側、3塁側それぞれにもう1カ所ずつトイレがあることを初めて知った。何という不覚。カウント出来ている分だけだと、球場キャパ3万3921人比で0.23%と、極端に低くなってしまう。ただ、標準の0.4%に達するにはあと50個くらい必要になる。1カ所あたり25個となると、外周部外側のトイレ級の規模になるので、そこまで大きくないとしたら、やはり他球場に比べると個室数は少ないのかもしれない。

フード類では筆者のツボを刺激するものはほぼないが、唯一のお勧めがドーム焼きとライオンズ焼き。要するに鯛焼きだ。粒あんの水準はまずまず、カスタードもけっこうイケる。ちなみに、味は同じなのにドーム焼きには行列は出来ず、ライオンズ焼きにはいつも行列が出来ている。

ブルペンが見える貴重な球場

続いて座面チェック。7月25日の席は内野席としては前から2列目だが、その前にフィールドシートがあるので実質9列目。座面サイズは横幅、縦ともに43cmずつ。横幅43cmは標準の40cmより3cm広い。前後の幅は76cmとやや狭いが、この幅は4列めまでで、5列目からは79cm。それでも標準の80cmよりは1cm短い。段差は26cmとぎりぎり微妙だ。

西武ドームの座席は開場当時から今と同じ座席で全席クッション付き。実はお手本にしたドジャースタジアムと同じもの。ドジャースタジアムに納品しているアメリカン・シーティング社からわざわざ取り寄せるという懲りようだったことが、西武グループの創設者・堤康次郎氏の側近だった中嶋忠三郎氏の著書に書かれている。

ただ、この球場、同じ座種でも横幅43cmの席と、38cmの席が混在している。5cmも違うので居住性は全然違う。B指定になっている上段のほうは大半が38cmで、9月15日に観戦した席は特別席との境目で最上段から8段目。ここが横幅が38cmだった。ランダムに計ってみると、A指定でも横38cmの席がある。これだけ何回も来ているのに未だにどう配置されているのか法則性が読めない。

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