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オムニチャネル時代の
ECシステムのスタンダードを目指す インターファクトリー

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オムニチャネル時代の
ECシステムの要件とは

一方、インターファクトリー取締役の三石祐輔氏はこう語る。

インターファクトリー
取締役 経営企画担当
三石 祐輔氏

「実際、せーの様のような、ECを軸として、実店舗のPOSシステムやバックオフィスまでも含む連携を求める事例が増えています。今回は特に、物流連携も含めた広範な開発となりました。まさにオムニチャネル時代の要請と言いえるでしょう」。

さらに、せーのは「えびすマート」の顧客管理機能と連携する会員向けのスマートフォンアプリをリリースした。このアプリは、店頭で「デジタル会員証」として使用できるほか、「自動来店ポイント(客がアプリをインストールしたスマートフォンを持ってせーの直営店に入店すると、自動でポイントが付与されるサービス)」機能が実装されており、スタートから1年でダウンロード数が1万を超えるなど好評を博している。「自動来店ポイント」は、店頭設置のセンサー技術によって実現している。この技術を使用することで、たとえば「店員が来店客の購入履歴をタブレット端末で確認し、その情報を基に商品を提案することや、来店客のスマートフォンの画面に、リアルタイムでおすすめ商品を表示させるといったことなども将来的に可能になります」(井谷氏)。

また、実店舗とWebショップのポイント共通化の効果も大きく、相互のチャネルをまたぐ顧客の往来が活性化している。昨年の年末商戦において、実店舗経由で会員登録した客にWebショップでのセール開催を告知したところ、Webショップの売り上げが前年比1.3倍にまで増加した。

「もはや、今後のEC戦略を考えるうえで、実店舗とECの連携は必須と言えます。オムニチャネル戦略推進で先行するせーの様のケースは、オムニチャネル化を検討されている企業様にとって、よい参考事例となるのではないでしょうか。そして、その戦略を支えるのが『えびすマート』なのです」(三石氏)。

機能のAPI(※2)化を加速し
オープンプラットフォーム化を推し進める

「当初期待していたことは(インターファクトリーと組んだことで)ほぼ実現できました。今後はこれらのシステムから生成されるデータを積極的に収集し、いわゆる『データマネジメント・プラットフォーム』を構築していく考えです。データの分析・活用は今後の重要テーマです。これからの競争環境で打ち勝っていくためには、データ分析に基づき、PDCAサイクルを高速に回していくことが必要です」(井谷氏)。

なお、せーのが構築したような、広範な領域をカバーするシステム構築は、開発規模が大きくなりコストもかさみがちだが、API技術を採用する「えびすマート」を使えば比較的投資コストを抑えることができる。インターファクトリーは14年下期から「えびすマート」全機能のAPIを順次公開していき、「EC構築システム」から「プラットフォーム」へ生まれ変わろうとしている。

SaaS型のECサイト構築システム「えびすマート」は、各種外部システムとの連携が可能。サイトへのアクセスや取引数の増加などにも柔軟に対応でき、クラウド型システムの特徴も持つ

「10年1月よりSaaS型でサービス提供を開始して以来、『えびすマート』の導入数は約300サイトに及び、流通総額も急速に拡大しています。これは当社が時代の変化に合わせて技術、サービスをアップデートしてきたこと、そしてクライアント企業様の要望に真摯に向き合ってきたことの結果であると自負しています。今後もさらに外部企業との連携を強化し、オムニチャネル化の実績を重ねることで、ECシステム市場のキープレーヤーとしての存在感を高めていきます」と三石氏は意気込みを語る。

※1 SaaS(サース):Software as a Serviceの略。ソフトウェアや機能を、ネットワークなどを通じて必要な分だけサービスとして利用できるようにした仕組みのこと
※2 API:Application Programming Interfaceの略。ソフトウェアの機能などを、外部のプログラムから呼び出して利用するための手順を定めた規約のこと

 

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