米国のイラン制裁強化法、金融取引まで制裁の対象に、原油輸入が止まる事態も

2002年に発覚したイランの核開発問題。イランはIAEA(国際原子力機関)に加盟しており、その監視下で原子力発電などの平和利用をする権利を持っている。

セイエド・アッバス・アラグチ駐日イラン大使は、「イランの核開発(ウラン濃縮)は原子力の平和利用を目的にしている。日本と同じである」と強調する。

だが、02年に発覚したウラン濃縮活動はIAEAに申告せずに行われていた。イランには古い医療用原子炉が一つあるだけ。原子力発電所はブシュールに建設中だが、まだ完成していない。原子力発電用に必要な濃度のウラン濃縮が実現しても、それを燃料棒にする技術がない。やはり核兵器製造用のウラン濃縮ではないか、という疑惑が付きまとう。

米国はブッシュ前政権時代から、イランの核開発を阻止しようと懸命になっている。イラク戦争の際、フランス、ドイツに強硬に反対された苦い経験から、EU加盟3カ国(英、仏、独)とロシア、中国に協力を求め、交渉の前面に立たせている。

というのも、米国はイラン・イスラム革命後の1980年にイランと国交を断絶し、米国にあったイラン政府資産も凍結しており、対話のチャネルがないからだ。

米国がイランの核開発を阻止する第一の理由は、イスラエルの安全保障と考えられている。イスラエルはNPT(核拡散防止条約)に加盟していない。60年代後半にはすでに核兵器を保有しているとみられている。しかし、イランが核兵器を持てば、イスラエルの中東における核兵器独占が崩れる。さらに、「イランの核」は、近隣のサウジアラビアやUAE(アラブ首長国連邦)に核兵器保有の誘因を与える。その結果、NPT体制に亀裂が生じることを懸念しているようだ。

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