米テスラの「極秘プラン」は実現するのか

テスラモーターズのマスクCEOに直撃

「持続可能な輸送手段の普及」を掲げ、テスラモーターズを率いるイーロン・マスクCEO
米国シリコンバレーに本拠を置く電気自動車(EV)ベンチャー、テスラモーターズ。同社が手掛ける高級スポーツセダン「モデルS」の納車が今月8日から日本でも始まった。来年にはモデルSをベースにした新型SUV「モデルX」を発売し、2017年以降には、より低価格の量販モデル「モデル3」の投入を計画中だ。これに伴い、今年2月には大規模なリチウムイオン電池工場「ギガファクトリー」の建設に約5000億円を投じると発表。パナソニックなどと組み、EVにとっての“エンジン”である電池の大量生産とコスト3割削減に挑む。
2003年の設立から10年余りが経過したテスラ。同社を率いるイーロン・マスクCEOが掲げる「持続可能な輸送手段の普及」という目標に向け、ようやく動きが活発化してきた。テスラの今後や事業への思い、そしてEVのほかにも宇宙ロケットや太陽光発電ビジネスを手掛ける理由を、「モデルS」の納車式に来日したマスク氏への単独インタビューで直撃した。

持続可能なエネルギーが必要だ

――現在、テスラと宇宙船開発のスペースXのCEO就くほか、太陽光発電システムのソーラーシティには会長として経営に参画している。数々の挑戦と失敗を繰り返し、ハードワークをこなしているが、いったい何があなたを突き動かしているのか。

世界の未来にとって私が重要だと思うことがいくつかある。その中でも私が自分自身の努力で変えられると考えているものを、EVのテスラとスペースXで行っている。出資をしているソーラーシティでは会長を務めているが、優秀なチームのおかげで月に半日、戦略に関する助言をするだけだ。

大学で物理学を学んでいたころから、われわれは持続可能なエネルギーを持たなければならないことがはっきりわかっていた。21世紀に地球が直面する最も大きな問題は、持続可能な方法でエネルギーを生産し、消費しなければならないということだ。もっと長期的に見れば、今後1000年の間に人類は宇宙を行き来するようになる。ただ、歴史を振り返れば、技術の水準はつねに向上し続けているわけではなく、時として落ちることもある。技術レベルが落ちないうちに能力を高め、火星や月に自給自足できる拠点を作る必要がある。

確かに困難も多いし、仕事も山積みだ。だが、EVの普及を促すこと、人類が複数の惑星に暮らし、宇宙を行き来する文明を築くことは極めて重要だ。

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