あらためて役割が問われる「何も知らない」社外取締役

あらためて役割が問われる「何も知らない」社外取締役

2004年5月28日、ある人物が自身のホームページの中で銀行経営を痛烈に批判していた。

「サッカーをやっていたが、実はハンドしていたと批判されても致し方ない面があるのではないか--」。

要するに、違反行為ととがめられても仕方がない面があるという指摘である。

この人物こそ当時、コーポレートガバナンス、内部統制に一家言のある経営コンサルタントとして名声を博し、発言力を誇示した木村剛氏にほかならない。

皮肉なことに、今は「銀行法上の重大な違反行為を犯した」という理由で、当の本人がレッドカードを警察当局から突きつけられている。警察当局の逮捕理由が正しければ、木村氏は6年前に投げた石が自分に当たったことになる。

日本一厳しい企業統治?

違反行為の舞台となったのは日本振興銀行だ。金融庁による検査の手を逃れるために、業務上、都合の悪い社内メールを削除した銀行法違反などで行政処分を受け、さらに刑事告発された。

検査終了間際に、木村氏は会長を辞任したが、メール削除に関与したという理由で7月14日、他の経営陣4人とともに逮捕された。今は木村容疑者となっている。

日本振興銀行は「中小企業向け融資の専門銀行」として、04年に発足した。週刊東洋経済は当時から、同銀行の設立を疑問視し批判的に論じてきた。設立準備の経緯、そして、ビジネスモデルなどの点について理解しかねる部分があったからだ。

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