産業リサーチ(紙・パルプ) 最大手は海外志向、段ボールが焦点に

紙・パルプはかつて大手上場企業だけで10社以上が乱立し、需要後退期にもシェア争いから生産調整が進まず、市況の下落を繰り返すという業界であった。 
 だが、北米・北欧など世界的に大規模メーカーのM&Aが進む中、日本でもこの10年間に大規模な再編が相次いだ。2001年に日本製紙と大昭和製紙が経営統合したことで、王子製紙との2強体制が確立。過当競争体質が改善したことで、流通業界や需要家に対する価格交渉力も高まった。2強の規模は突出しており、独占禁止法の関係から更なる規模拡大には限界がある。3位の大王製紙は井川一族色が強いだけに、紙パルプ業界の再編はひとまず一服したといえる。 
 紙・パルプの需要は経済成長見合いであり、今後国内需要の急増は見込み難い。王子製紙が中国への本格進出を表明するなど、上位メーカーは海外で拡大路線を模索することになろう。国内再編では、洋紙に比較して依然過当競争体質が残る段ボール事業が焦点となる。特に段ボール原紙(川上)分野の統合に対して危機感を強めるシート(川中)、ボックス(川下)の動きが注目される。

(株)東洋経済新報社 電子メディア編集部

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