「自分で自分を潰す人」がやりがちな思考のクセ 疲弊感なく物事を継続するために必要なこと

拡大
縮小

ところが、ここに石蹴りを評価する先生が現れたらどうなるでしょうか?

「その蹴り方はなってない!」「もっと真面目に蹴りなさい!」
「××くんよりも遠くに蹴りなさい!」「どうしてドブに落とさないように蹴れないの?」などと言われたら、

「あ~、明日も蹴らなくちゃ」「怒られない蹴り方をしなくちゃ」
「××くんに比べて自分は蹴るのが下手だなぁ……」

なんて思うようになって、そのうち石蹴りなんてやめてしまうでしょう。

つまり、真面目にやりはじめると、「評価」という視点が加わり、競争や劣等感、目標や夢に振り回されるのでしんどくなるわけです。

自分自身で評価している場合が多い

これは、評価する人が自分自身の場合も同じです。

というよりも、むしろ自分で自分を評価して裁いている場合のほうが多いでしょう。

うまくできている・できていない/あの人のようにはできない/こんな行動に意味があるんだろうか(いや、ないに違いない)/これは目標達成には関係がない……。

こういった「~しなさい」「~できていない」というような評価者が現れたときに、人は「義務感」を覚えるのです。

みなさんも思い返してみてください。

ものすごく好きなアイドルがいたとします。

そのアイドルの出演する番組を見たり、アイドルの握手会に行ったりすることに評価が入っていたでしょうか?

きっと、ただただ好きだから、お金も時間もエネルギーもかけて、はるばる地方公演まで夢中で追っかけたりするわけで、偏差値を上げようとか他人からの評価を得ようと思って、そのアイドルの好きなものや誕生日を覚えようとしているわけじゃないですよね。

次ページ「義務感」が蓄積すると…
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
TSMC、NVIDIAの追い風受ける日本企業と国策ラピダスの行方
TSMC、NVIDIAの追い風受ける日本企業と国策ラピダスの行方
【資生堂の研究者】ファンデーションの研究開発の現場に密着
【資生堂の研究者】ファンデーションの研究開発の現場に密着
現実味が増す「トランプ再選」、政策や外交に起こりうる変化
現実味が増す「トランプ再選」、政策や外交に起こりうる変化
広告収入減に株主の圧力増大、テレビ局が直面する生存競争
広告収入減に株主の圧力増大、テレビ局が直面する生存競争
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT