日本振興銀行事件--江上剛・社外取締役の社長選出は適正か?(その2)

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どのようなスタンスで経営参画してきたのか、総括が必要

江上剛・新社長が、木村剛・前会長の経営について、「それは知らない」という立場なのかどうかは不明だ。また、そのような立場を表明することになれば、世間はそれをすんなりと認めるだろうか。

前回のこのコラムで、異常事件に異常の上塗りをするリスクを指摘したが、そのリスクを回避できるだろうか。日本振興銀行の厳しい前途は、江上剛氏の突然の新社長就任というトップ人事で、さらに混迷する可能性・リスクが生じることになりかねない。

いま、江上剛・新社長が最低限やらなければならないのは、木村剛・前会長との関係をしっかりと総括し、それを世間に公表することだ。その後に日本振興銀行の再建案を開示する作業が必要になる。

総括が、第一にやらなければならない仕事になる。

日本振興銀行の発足とほぼ同時に江上剛氏は、社外取締役となり、取締役会議長に就任した。江上剛・新社長が、木村剛・前会長の経営でどのような立場にいて、どのようなスタンスで経営に「参画」していたのか。

そうした明白な総括をすることが、江上剛・日本振興銀行新社長の避けてはならない最初の仕事になる。                                 
(東洋経済HRオンライン編集部 撮影:吉野純治)

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