4代目までは僕が直接育てる[上] 孫正義・ソフトバンク社長が激白60分!

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――とはいえ、現在はソフトバンクモバイルをはじめ通信3社を孫社長自身が直轄している。ある意味、真ん中に質量がある経営です。目指しているウェブ型経営と違うのでは?

いや、そういうことではない。たまたま今、僕が一人二役をしているだけ。通信3社のところのCEO(最高経営責任者)とグループ全体の持ち株会社としてのCEOは別の機能で、本来は別の人物であるべきだろうと思っているんですね。

ソフトバンクアカデミアで後継者の育成をやっていきますけれども、まず僕の機能を二つに分解する。そして、ソフトバンク持ち株会社のCEO後継者は、英語、中国語が必須。ファイナンスやテクノロジーに対する広くて深い洞察力も求められる。

当然リーダーシップが必要になりますけれども、どちらかというとバランス型でなきゃいけない。冷静な判断能力を持っているということがより重要になってくる。しかもグローバルな視点で。

COOの延長線のような人物が求められる

――人種は関係ない、人間であればいい、とツイッターでつぶやいていますね。

そうです。一方で国内の通信事業3社は、必ずしも英語が必須でもない。英語がしゃべれるほうがベターはベターですけれども、でも、それはいちばん重要な要件ではない。

どちらかというとラインの長から上がってきたCOO(最高執行責任者)の延長線のような人物が求められる。地に足が着いた形でなきゃいけないし、多くの人物を従えるというノリも必要になる。

(撮影:今井康一)

桑原 幸作 東洋経済 記者
山田 俊浩 東洋経済 記者

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やまだ としひろ / Toshihiro Yamada

早稲田大学政治経済学部政治学科卒。東洋経済新報社に入り1995年から記者。竹中プログラムに揺れる金融業界を担当したこともあるが、ほとんどの期間を『週刊東洋経済』の編集者、IT・ネットまわりの現場記者として過ごしてきた。2013年10月からニュース編集長。2014年7月から2018年11月まで東洋経済オンライン編集長。2019年1月から2020年9月まで週刊東洋経済編集長。2020年10月から会社四季報センター長。2000年に唯一の著書『孫正義の将来』(東洋経済新報社)を書いたことがある。早く次の作品を書きたい、と構想を練るもののまだ書けないまま。趣味はオーボエ(都民交響楽団所属)。

 

 

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