GoTo待てない人へ「地方・県民割」で激安旅する技 「新GoTo」を最大限お得に使いこなす方法も紹介

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このほかの都道府県や最新情報については、以下のサイトが詳しい。「旅行クーポンサイト 【都道府県別】地域観光事業支援 ・県民割まとめ

だが、その道府県に住んでいないかぎり、これらの割引とは無縁である。そこで、政府は2021年11月19日、準備の整った都道府県から、隣接した都道府県も県民割の対象とする方針を明らかにした。ここでいう「隣接」とは、Go To トラベルの地域共通クーポンで適用された隣接都道府県となる。

例えば、東京都在住者の場合、神奈川県・千葉県・埼玉県・山梨県・静岡県の5県が対象となる。これから冬季にむけて温泉が多い静岡県と山梨県は特に人気が出そうだ。

さらに年明け以降、地方ごとまでの拡大(例えば群馬県の県民割なら、関東地方在住者が利用可能など)も検討されており、Go To トラベル実施まではこうした県民割の拡大版がつなぎとして機能しそうだ。

札幌では1800円のロープウェイも無料に

ただし、この県民割の拡大版も2021年の秋から初冬の旅行については間に合いそうもない。そうした人にも有効なのが、各市町村が独自に行っている地方割である。

そのなかでも注目度が高いのが、11月12日に予約開始となったサッポロ冬割である。予約開始日にはアクセスが殺到し、1日で数十泊分も予約した猛者が現れるなど、ネットでも話題になったが、その人気の高さは還元率にある。

1人1泊6000円以上の宿泊料金で最大5000円が割引になる。さらに2000円分のクーポンが提供される。そのため、宿泊費が6000円の場合、支払い額は1000円にもかかわらず、2000円のクーポンが獲得できる。

対象期間は2021年11月19日から2022年2月28日までだが、40万泊分の予算となっているうえ、宿泊施設ごとの予算上限に達した時点で販売終了となる。すでにとれなくなっている宿泊施設・旅行会社も少なくないが、まだ獲得可能なところもあるので、この冬札幌行きの旅行を計画している人はぜひ利用を検討したい。

なお、札幌市では、2021年11月20日から12月19日まで、市内の各観光施設の利用料が無料となる「さぁ!まわろうSAPPORO~見どころ施設無料化キャンペーン~」も実施しており、このなかには、札幌もいわ山ロープウェイ(往復1800円)なども含まれている。

北海道では、このほかに小樽市、旭川市、帯広市、釧路市などで宿泊費が半額になるキャンペーンなどを実施している。いずれも予算に上限があるので、消化される前に活用したいものだ。北海道の周遊については前回の記事『GoTo再開を待たなくても「安くお得に旅」する裏技』で紹介した「HOKKAIDO LOVE!6日間周遊パス」(1万2000円でJR北海道の全線乗り放題)が有用といえる。

首都圏で注目なのが、千葉県の房総半島にある鴨川市である。「鴨川元気キャンペーン」は、市内の指定宿泊施設に泊まった場合、1グループにつき、5000円割り引くというもの。

1人旅の場合、もちろん1人で5000円引きとなる。宿泊費の下限はないので、安い宿泊施設を利用すれば、かなり高い還元率となる。2021年11月19日時点で全体の4割ほどの宿泊施設で完売となっている。予算が消化される前に利用を検討してみてはいかがだろうか。

橋賀 秀紀 トラベルジャーナリスト

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はしが・ひでき / Hideki Hashiga

東京都出身の50代。早稲田大学卒業。「3日休めれば海外」というルールを定め、ほぼ月1回の頻度で海外旅行に出かける。訪問国は130カ国。共著に『エアライン戦争』(宝島社)など。『週刊東洋経済』で「サラリーマン弾丸紀行」を連載した。Yahoo!ニュース エキスパート。記事の内容についてのお問い合わせ・取材の依頼などについてはこちらまで。

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