自分の臓器を提供するか否か 免許証にも意思表示欄が登場

7月17日に改正臓器移植法が全面施行された。これに伴い、警察庁は運転免許証の様式を変更し、裏面に臓器提供意思の表示欄を設ける。各都道府県警では旧様式の運転免許証がなくなり次第、7月17日以降の発行や更新から新様式が交付される。新たな免許証では、脳死後および心停止後に臓器提供する、心停止後のみ臓器提供する、臓器を提供しない、という3つの意思表示のほか、提供したくない臓器が記入できる。

日本移植学会などによって構成された「Gift of Life プロジェクト委員会」が、5月に行ったネット調査(全国20~69歳の男女1000人対象)によると、臓器移植意思表示カードなどを所有している人は25%にすぎず、そのうち意思表示をしている人は57%にとどまった。脳死を経て死亡する人は1%未満ともいわれており、多くの人にとって他人事だったのも仕方がない。

改正法では、これまでの心停止下のみならず脳死下においても、本人の書面による意思表示が必須ではなくなる。本人の意思が確認できない場合は、家族の承諾だけで臓器提供が可能になるため、本人が意思表示をしていない場合、家族は本人の意思がわからないまま決断を迫られることになる。誰もが自分の問題として臓器移植を考えることが必要になるということだ。

(堀越千代 =週刊東洋経済2010年7月17日号)

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