中国で深刻化する労働争議、対処療法に終始してきた現地労務管理のツケ

中国で深刻化する労働争議、対処療法に終始してきた現地労務管理のツケ

今年5月から6月にかけて、中国各地で起こった工場ストライキの報が入るたびに、中国事業への依存度が高い日本企業ほど狼狽した。

現地日本人スタッフに宛てた状況確認のメールや電話が深夜にまで及び、労働現場に不穏な気配が漂い始めると、さながら戦時中の戦況報告のように、回線がパンク寸前になるまで親子間(日本の本社と中国法人・工場)のやりとりは続いた。

今回のストライキから日本企業は何を学んだのだろうか。

給料をインターネットに公開

中国広東省の各工場には多くの労働者が内陸部からやってきている。2人部屋を多く用意した近代的な寮もかなり完備されてきたが、1室8人・2段ベッドのすし詰め状態の部屋も依然としてある。

この4月、広東省中山市にある日系企業の女子寮を訪問した。6人部屋だったが、ベッド床面積に加え、高さ約1メートルの範囲が本人のプライベート空間であり、そこには洗濯物が干してあったり、私服が吊るしてあったりする。携帯電話はかなり普及している。パソコンは数部屋に1台の割合だった。

部屋のリーダー格の女子工員は、「休みの日は友人と携帯メールを交換している」、「給料のことはいつも話題になる」とのことだった。

最近の中国の若い人は気軽に自分の給料を仲間と見せ合う。

「晒工資」(シャイ・コンツー)という言葉がある。「工資」は中国語で給料のことで、給料(額や明細)を公開するのが「晒工資」である。しかも、インターネット上に公開するのが一種の流行になっているというのだ。

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