矢野財務次官の「バラマキ批判」に欠けている視点 「政府の借金」への認識はこの10年で変わった

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最後はお馴染み、競馬コーナーだ。31日は政治決戦の総選挙、だけじゃなくて競馬のほうでも秋の天皇賞(東京競馬場第11R、距離2000メートル、G1)が行われる。G1レース5勝を誇る牝馬グランアレグリア、昨年の3冠馬コントレイル、そして皐月賞馬でダービー2着のエフフォーリアという「3強」が激突する。

天皇賞の本命はコントレイル、3強は「並び立たず」

筆者の選択はコントレイルだ。府中ではダービー1着、ジャパンカップ2着(ただし負けた相手はアーモンドアイ)と適性が高く、距離2000メートルではホープフルステークス、皐月賞というG1レース2勝を誇る。春の大阪杯では不良馬場もあって3着に敗れたが、今回はそれ以来の出走となる。さすがに休養は十分だろう。1枠1番は皐月賞のときと同じで、良い枠を引いたのではないか。

対抗にエフフォーリア、単穴にグランアレグリアとするが、これでは月並みなうえに、配当が極端に安くなってしまう。「3強はその通りには来ない」という経験則も気になるところで、昨年のジャパンカップのように1着アーモンドアイ、2着コントレイル、3着デアリングタクトと3冠馬がきれいに並ぶ、てなことは、そうそうは起きないものである。

そこで穴馬に狙ってみたいのがポタジェだ。G1初出走だが、これまで11戦してすべて3着以上。東京2000メートルで勝ち鞍があり、しかも川田将雅騎手が騎乗したときは5戦5勝である。そこでコントレイルからポタジェへワイドで。あるいはコントレイルをアタマにした3連単の中に、スパイス的に入れてみたい。

この週末は総選挙に天皇賞。皆の意見に相違があることを楽しみたいものである。

(当記事は「会社四季報オンライン」にも掲載しています)

かんべえ(吉崎 達彦) 双日総合研究所チーフエコノミスト

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Kanbee

吉崎達彦/1960年富山県生まれ。双日総合研究所チーフエコノミスト。かんべえの名前で親しまれるエコノミストで、米国などを中心とする国際問題研究家でもある。一橋大学卒業後、日商岩井入社。米国ブルッキングス研究所客員研究員や、経済同友会代表幹事秘書・調査役などを経て2004年から現職。日銀第28代総裁の速水優氏の懐刀だったことは知る人ぞ知る事実。エコノミストとして活躍するかたわら、テレビ、ラジオのコメンテーターとしてわかりやすい解説には定評がある。また同氏のブログ「溜池通信」は連載500回を超え、米国や国際政治ウォッチャー、株式ストラテジストなども注目する人気サイト。著書に『溜池通信 いかにもこれが経済』(日本経済新聞出版社)、『アメリカの論理』(新潮新書)など多数。競馬での馬券戦略は、大枚をはたかず、本命から中穴を狙うのが基本。的中率はなかなかのもの。

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