「あの世への」旅立ちお手伝い 世界初!? ご遺体用ホテルが開業

日本初、いや世界でも初の試み“ご遺体用のホテル”が、神奈川県久保山で6月15日に開業した。その名も「ラステル久保山」。故人を荼毘(だび)に付す前に最期の一夜を過ごすホテル、という意味から“ラステル”と名付けられた。外観のみならず、エントランスに入ると広々とした総合受付があるなど、まさにビジネスホテルといった趣だ。

日本消費者協会によれば葬儀費用の平均総額は約230万円に達する。これだけ高額になると、葬儀をしないという人も出てくる。実際、最近は通夜・葬儀をせず、火葬だけを行う「直葬」も増えている。

しかし「火葬だけでは悲しすぎる。誰だって死者を懇ろに弔いたいという気持ちはあるはず。でもマンションが主流となった今では、その場所がないんです」と、霊園・墓石等の企画・開発・販売を行う、ニチリョクの寺村久義社長は、ラステルを開業した理由をこう語る。

ラステルでは24時間いつでも、しかも霊安室のような薄暗く物寂しい場所でなく、枕飾りのついた明るい個室で故人と面会できる。お坊さんが24時間待機で枕経も唱えてもらえる。最近増えてきた、親族・会葬者20名程度の「家族葬」が執り行える式場も、4部屋を用意した。

ご遺体用のホテルというまったくの新しいこのサービス。はたして日本で根付き、花開くかどうか。

◆業績予想、会社概要はこちら

(筑紫祐二 =週刊東洋経済2010年7月3日号)

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