「妖怪ウォッチ」、爆発的ヒットの極意(下) ”お化けコンテンツ”はどこへ向かうのか

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ひの・あきひろ●1968年生まれ。福岡の開発会社でメインプログラマー、ディレクターを経て、「子供たちにワクワクしてもらえるゲームを作りたい」という思いから1998年にレベルファイブを設立した。

――なるほど。それも完全無料で?

いや、妖怪ウォッチというコンテンツを大人も子供も持っているようにするためには、ビジネスとしてきっちり成立していないと、コンテンツにお金をかけられません。

無料でやるということは、それ以上広げられないということにもなる。きちんと製作費もかけて、お金もいただきながらいい作品にしていくことが大事だと思います。

――会社として課金アプリの展開を視野に入れているわけですか?

それはもう当然入れていて、今も頑張ってやっています。

大人にしか分からないギャグ

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アニメの中には大人だけが笑えるギャグが満載!? (C)LEVEL5/妖怪ウォッチプロジェクト・テレビ東京

――妖怪ウォッチの主な購買層は何歳ぐらいだとか、具体的な数字はあるのでしょうか?

基本的に子供向けタイトルの場合、購買層は30代中盤とかお母さん世代の数字になるんですよ。ただ、それは子供のために親が買っているだけ。

アンケートなどから分析すると、ゲームに関しては小学校の高学年ぐらいが一番多い層ではないでしょうか。アニメとかコンテンツ全体でとらえると、(年齢層は)もっと下ですけど。

――ファン層のすそ野を広げたいという考えもあるのでしょうか?

どちらかと言えば家族で楽しめるものにしていきたい。僕はアニメの中に大人にしか分からないギャグをいっぱい入れているんです。お父さんだけが笑って、子供からすると「何で、そこで笑うの?」っていうような。

そういう会話ができる仕掛けはすごく面白いと思っていて、例えば、お父さんは子供と会話するために(スマホの)アプリを使って「ほら、見てごらん」といって説明する。そうすると子供とのコミュニケーションツールになる。

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