みずほFGが株主総会、増資とセットの減配に非難集中、報酬個別開示は否決

みずほFGが株主総会、増資とセットの減配に非難集中、報酬個別開示は否決

みずほフィナンシャルグループは6月22日、定時株主総会を開催した。増資と減配をセットで行うことに対して株主の批判が上がり、会社側は塚本隆史社長ら3人の役員報酬を3割削減すると表明した 会社側が反対していた株主提案の議案2件(廉価MBOへの融資禁止と、役員報酬の個別開示についての定款変更)は、どちらも否決された。

みずほは09年に普通株増資を実施、10年も追加発行を予定している。この2度の増資には、配当負担を増やさない目的で減配が組み合わされている。増資による株主利益の希薄化に加え減配も行う還元政策を受けて、みずほの株価は低迷している。

株主議案は否決されたが、採決では賛成の拍手が多く、否決に対する野次も飛び交った。個人株主らには提案内容が支持されていた印象が残った。

主な質疑応答は以下の通り。

--増資が他のメガバンク2社に比べ、出遅れた理由は。

会社側 国際的な銀行グループは新たなバーゼル規制で質量ともに資本の強化が求められている。一方、既存の株主には権利の希薄化という影響が出るため、規制の議論を踏まえながら的確に対応する必要がある。拙速であるべきではないと考えた。

--超低金利のなかで、どうやって貸出業務を伸ばすのか。

会社側 まず、着実に増えている個人に注力する。住宅ローンは額もシェアも拡大させる。中小企業向けは資金需要が減っているが、シェア拡大目指し努力する。中堅企業の成長需要や事業承継の必要に応えていく。

--グループができて10年になるが、シナジーが発揮できていない。コーポレートとリテールの銀行を分ける必要性はあるのか。

会社側 グローバルにはよくある体制だ。お客様のニーズに応えるためには専門性をもって対応していくほうがよい。一方で、管理・業務インフラは一つにして効率を上げるべきだと考えている。人材の交流も進める。グループとして共通のゴールを見据えることが重要だ。

--株価が上がらない中で減配する理由は。

会社側 株主の期待に反するとの認識はしている。規制強化や内外の経済動向もあり、今後の成長の礎として資本の充実が必要。配当政策もその観点。「みずほ変革プログラム」を進めて、収益力・財務体質。現場力を強化する。企業価値の向上を図って、市場評価も高めるべく役職員一同まい進する。

--株価が3メガでは最低で、剰余金も薄い。

会社側 株価についてはコメントできないが、更なる努力が必要と認識している。

--株主だけ減配で犠牲を強いられている。経営者の報酬や従業員の給与もカットすべきだ。

会社側 社長と2銀行の両頭取は報酬を30%、その他の役員は10%削減を3カ月にわたって行う。役員賞与も引き続き、見送りとしている。

--政策保有株式で大きなリスクを負っている。かつて5100億円もの株式の減損を行ったことが増資が必要となる遠因だ。3兆円の保有政策株式を1兆円減らすとしているが、もっと減らせないのか。

会社側 リスクが大きく、財務面に大きな影響があったことも認識し、削減に取り組んでいる。時価3兆円、簿価で2.6兆円のところを1兆円削減する。中核的自己資本であるTier1対比では10年3月末に49%ある株式比率を3年後には20%台前半にする。

--サンテックという会社に対し、増配を要求しているが、会社側は拒否している。大株主であるみずほは常に会社側に賛成している。役員に人を送り込んでいるからか。膨大な政策保有株で同じようなことが行われているのではないか。

会社側 議決権行使に際しては、内容を総合的に勘案している。人を送り込んでいるからなあなあであるとか、会社のいうことを一方的に信頼しているわけではない。

--廉価MBOへの融資禁止を求める議案になぜ反対するのか。

会社側 MBOにおいて、経営と株主に利益相反が起きるのはご指摘の通りだが、買収計画の妥当性、買収価格など総合的にみて、企業価値の向上と株主利益への配慮の2点を踏まえて判断している。

--役員報酬の開示を求める議案に反対する理由は。

会社側 役員報酬は法令に従い適切に開示する。一般的な動向も踏まえつつ情報開示については考えていく。

--G20金融サミットで、邦銀としてもっと主張すべきではないか。郵政についても、現政権にみずほの立場を主張すべきではないか。

会社側 資本規制強化等の国際的な案件に関しては、当局も主張しているし、我々も民間の団体を通じて主張している。郵政に関しても、全銀協を通じて、競争条件悪化・民業圧迫とならないよう主張し、機会をつかまえて個別行としても言っている。

--JAL(日本航空)に追加融資するのか。
会社側 JALと企業再生支援機構の策定する再建計画の中身を検討し、決定していく。

(大崎 明子 =東洋経済オンライン)

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