就職人気企業ランキング300--2011年卒業生が“就活後半”に選んだ就職したい会社

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 8位は東日本旅客鉄道(JR東日本)が前半17位から順位を上げた。男子ランキング1位、理系ランキング4位と、男子と理系に人気が高いのが特徴。17位の東海旅客鉄道(JR東海)も同様の傾向を示しており、前半47位から順位を上げた。男子と理系の順位が高いのも特徴だ。それぞれSuicaの知名度や、リニアモーターカーの将来性といった事業の魅力と合わせて、公共性の高さといった安定性に票が集まった。

9位には前半と同順位の野村証券がランクイン。コメントには「世界で活躍できる証券会社」「社員を育てたい、成長させたいという熱い気持ちが心に響いた」「実力主義で大変そうだが、実力を付けたい人には魅力的」といった意見が目立つ。同社は、実績に応じた報酬体系が適応されるグローバル型社員を募集するなど採用方針が明確で、共感した学生が高く評価しているようだ。

10位は前半2位のJTBグループ。恒例のグループ会社説明会「JTB summit」を、今年も東京と大阪で実施し、多くの学生が参加した。「人気の理由がわかった」「社員の話を聞くことができて参考になった」といった意見がある一方で、「グループといっても幅が広すぎる」「よくも悪くも多様性がある」「会社数が多くて、各社の詳しい情報を聞ききれなかった」といった意見も。グループ会社の中には、旅行とは関係が薄い業種もあり、学生から見ると、とらえどころのない印象になってしまったのかもしれない。

男女別・文理別ランキングの特徴も見ておこう。

男子の人気企業を見ると、「大手志向」「安定性重視」といった企業選びの基準を感じる。一方、女子の選択基準は「身近さ」「あこがれ」「嗜好品」といった言葉で表すことができそうだ。理系ランキングに自動車メーカーが一社も入っていないことが気になる。トヨタ自動車は理系29位(総合148位)。本田技研工業(ホンダ)は理系37位(総合174位)。総合では前半ランキングに比べ、両社とも100位近く下げた。採用人数も減少傾向で、新卒採用市場でのブランド力は年々低下している。なお日産自動車は、理系の学校推薦枠のみの採用で、それ以外の採用計画は未定のままだ。

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