岐路に立つソフトバンク、米国戦略次の一手

Tモバイル買収白紙で暗礁に乗り上げた

米スプリントはネットワークの品質が改善したことで、販売戦略を転換できると説明したが…(撮影:梅谷秀司)

「同じ規模の者が三つどもえで戦うと激しい戦いになるということは、歴史が証明している。三国志の歴史がそうだ。ただ、当面はスプリント自身で伸ばしていくことが課題になる」――。8日8日、2014年第1四半期(4~6月期)決算発表の席で孫正義社長はこうコメントし、事実上、スプリントの単独路線を認めた。

連結会社増え売り上げは膨張

傘下の米国携帯大手スプリントを通じ、米国4位のTモバイルUS買収を目指してきたソフトバンク。ところが、決算発表前になって「司法省や連邦通信委員会(FCC)など米当局の認可を得るのが難しいとの判断から買収を中止した」との報道が出ていた。

同社がこの日発表した第1四半期の決算は増収減益だった。売上高は前年同期比2.2倍の1兆9922億円。主力のモバイル事業は、ソフトバンクモバイルが端末の出荷台数の減少で減収となった一方で、ウィルコム(連結化は昨年7月)やスプリント(同昨年7月)、スマホゲームのスーパーセル(同昨年10月)、端末卸会社の米ブライトスター(同14年1月)などを連結化したことに加え、ガンホー・オンライン・エンターテイメントが好調だった。

一方で、昨年にガンホーの連結に伴う一時益1491億円計上していたため、その反動で営業利益は15%減の3376億円となった。また、新規上場を予定しているアリババ株式の関連損失を計上(持分法投資利益に影響。影響額はマイナス1029億円。アリババが発行した転換優先株がIFRS基準では負債に計上され、価値が増すと損失に認識されるため。上場時に株式に転換されると資本に振り替えられ、同額が利益に計上される)したことで、純利益は58%減の1113億円に沈んだ。売上高8兆円、営業益1兆円の通期計画に対しては「順調に進捗している」(孫社長)ようだ。

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