米ダウ、小幅高の1万6443ドルで終了 ウクライナ情勢の緊張で重い上値

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 8月6日、米国株式市場はほぼ変わらず。ウクライナ情勢の緊張が相場の上値を抑える格好となった。写真はニューヨーク証券取引所(2014年 ロイター/Lucas Jackson)

[ニューヨーク 6日 ロイター] - 6日の米国株式市場はほぼ変わらず。ウクライナ情勢の緊張が相場の上値を抑える格好となった。

S&P通信サービス株指数<.SPLRCL>は1.3%下落し、業種別でパフォーマンスが最も悪かった。携帯電話のスプリントがTモバイルUSの買収を規制面の課題が大きすぎるとして断念したとの報道を受け、通信大手AT&Tとベライゾン・コミュニケーションズが売られた。

ベルエア・インベストメント・アドバイザーズのポートフォリオマネジャー、ゲーリー・フラム氏は「決算シーズンであれ、雇用者数、地政学的懸念であれ、これまで市場を動かす多くの力があった。しかし、人々がウクライナや中東の軍事侵攻に深刻な懸念を抱くようになれば、2━3%以上の急落があると思う」と話した。

北大西洋条約機構(NATO)は、ロシア軍が戦闘に即時対応できる約2万人の兵力をウクライナの東側国境付近に配備し、ウクライナへの侵攻に活用できる、としている。さらにプーチン大統領は、西側の制裁に対する最大の経済的対抗策を発表した。

ダウ工業株30種<.DJI>は13.87ドル(0.08%)高の1万6443.34ドル。

ナスダック総合指数<.IXIC>は2.21ポイント(0.05%)高の4355.05。

S&P総合500種<.SPX>は0.03ポイント(0.00%)高の1920.24。

ドラッグストアのウォルグリーンは14.3%の大幅安。欧州の同業アライアンス・ブーツを100%取得する計画を明らかにしたが、納税拠点を海外に移転するのが目的ではないとしたことが、手掛かりとなった。

予想を上回る決算を発表したビール会社モルソン・クアーズ・ブルーイングは5.8%高だった。

娯楽・メディア大手の21世紀フォックスは同業大手タイム・ワーナーに対する800億ドルの巨額買収提案を断念したと発表。21世紀フォックスが3.3%値上がりする一方、タイム・ワーナーは12.9%急落した。

BATSグローバル・マーケッツのデータによると、すべての米取引所の合算出来高 は約64億株で、過去5日間の平均である68億株を下回った。

ニューヨーク証券取引所は上げ1804銘柄に対して下げが1222。ナスダックは上げ1597に対して下げ1056となり、騰落比率は1.5対1だった。

(カッコ内は前営業日比)

ダウ工業株30種(ドル)<.DJI>

     終値(非公式)    16443.34(+13.87)

前営業日終値    16429.47(‐139.81)

ナスダック総合<.IXIC>

     終値(非公式)    4355.05(+2.21)

前営業日終値    4352.84(‐31.05)

S&P総合500種<.SPX>

     終値(非公式)    1920.24(+0.03)

前営業日終値    1920.21(‐18.78)

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