ヤフーが中国アリババグループの通販サイト「タオバオ」と提携、中国商品専門サイトを開設

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ヤフーが中国アリババグループの通販サイト「タオバオ」と提携、中国商品専門サイトを開設

ヤフーは6月1日、中国商品専門のネット通販サイト「ヤフー・チャイナモール」を開設した。中国・アリババグループ傘下のネット通販サイト「タオバオ(淘宝)」と連携、タオバオに出品されている商品をチャイナモールに自動的に掲載するシステムを構築した。ヤフー・ユーザーは、日本のショッピングやオークションを利用するのと同様に、タオバオの商品を買うことができる。
 
 チャイナモールでは、タオバオの商品ページを機械翻訳して日本語で表示、価格も日本円で表示する。価格は、現地の商品価格と中国国内分の送料、通関に関わる費用の合計を円換算した額を表示している。ただし、中国から購入者までの国際送料は商品の大きさなどによって事前には確定しないため、別途、支払う必要がある。
 
 このような仕組みになっているのは、中国の出品者と購入者の間に、購買代行会社を挟んでいるため。形の上では、出品者は購買代行会社に販売し、購入者は購買代行会社から商品を購入することになる。

決済方法は、まず宅配の代引きのみ。9月にはクレジットカードにも対応する予定だ。注文から商品が届くまでは、およそ1~2週間という。
 
 同様の仕組みを、タオバオ側にも導入、タオバオはヤフーへの出品商品を購入できる専門サイト「淘日本(タオリーベン)」を開設した。ヤフーのページを自動翻訳して中国のタオバオ利用者に紹介、中国の利用者が日本の商品を買える。出品者にとっては、日本国内だけでなく、中国市場に向けても商品を販売できるようになるわけだ。

双方のサイト開設に合わせて、ヤフー、アリババ、そしてヤフーの親会社でアリババの大株主でもあるソフトバンクの3社は、1日夜、東京都内で記者会見を開催。孫正義・ソフトバンク社長は、「ヤフーとタオバオを合わせた商品取扱高は2009年で4.3兆円と、日中をまたぐアジア一のeコマースサイトが誕生した。規模がわかりづらいのであえて比較すると、(競合の)楽天は1.2兆円だ。(ヤフー・タオバオ連合は)10年には5兆~6兆円と、米イーベイを抜いて世界一になるだろう」と自信を見せた。

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