酒離れをよそに大奮闘、ウイスキー激売れのワケ

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熱気を帯びる商戦

酒類各社の商戦も熱気を帯びている。昨年10月にサントリーがハイボールの缶商品を投入すると、今年5月にはアサヒが従来品より飲みやすさを意識した新商品で対抗。一方、キリンビールは2月に発売したウオツカベースのハイボールという変化球で勝負に挑む。

外食向けでも、3月末にサントリーが東京ドームで観戦客への移動販売を開始するなど、取り扱いは今後も一段と広がる見通しだ。

「ブームは始まったばかり。今後も入り口となるハイボールの普及を続けたい」(アサヒの上川氏)と、各社とも意気込むが、ウイスキー完全復活には課題も残る。ハイボールから高級品にステップアップしたり、常飲するほどのファンになるのはごく一部。

今後は「ワインと同様に奥深く、夢やロマンがあることを伝えるなど、さらに興味を持ってもらうための施策が必要」(サントリーの水谷氏)。勢いはどこまで続くか。

(倉沢美左 撮影:ヒダキトモコ =週刊東洋経済2010年5月29日号)

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