トヨタの国内生産体制、黒字化しても迫られる再編成

トヨタの国内生産体制、黒字化しても迫られる再編成

トヨタ自動車が今後5~6年で内外の生産体制を抜本的に見直す方針を打ち出し、波紋を広げている。

5月11日に発表した2010年3月期決算では、赤字を見込んでいた連結営業損益が、2000億円のリコール対策費用を計上したうえで1475億円の黒字に。全損益項目で2年ぶりに黒字化した。コストの削減が想定を大きく超えたことに加え、資金調達環境の正常化で金融事業の利益が大きく改善した。

だが、その陰で円高の逆風をもろに受けたトヨタ本体の業績は大きく沈んでいた。前々期に1879億円だった本体の営業赤字は3280億円に拡大。今期も赤字拡大の見通しで、国内の生産体制リストラは待ったなしの課題だ。

現在国内で抱える生産能力は年390万台。09年度の国内生産は321万台で今期も同水準の見通しと、稼働率は8割強にとどまる。

生産管理を指揮する新美篤志副社長は、「年産320万台は、稼働日1日当たりの生産にすると1万3000台。関係企業がどうにか黒字を保てるレベルで、これを何とか維持したい」と話す。

低稼働のラインを統合

そのためには、稼働率の低いラインを休止し、統合することで生産効率を引き上げる必要があった。真っ先に対象となるのは、年産60万台の能力がありながら、09年(暦年)の生産実績が32万台にとどまった田原工場。それぞれ年産22万台の能力を持つ第1ラインと第2ラインを11年末までに統合し、フレーム構造のSUV(多目的スポーツ車)と、モノコック構造の乗用車が混流生産できるラインに改装する。浮いた人員は、ハイブリッド車・プリウスの生産が好調な堤工場などに配転する方針だ。「工場閉鎖や設備廃棄は考えていない。統合するラインは減価償却も進んでおり、休止してもカネはかからない」(新美副社長)。

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