台湾の経済発展に中国は有効か、対中FTAをめぐり与野党が激論

中国との経済関係を拡大すべきか、あるいはより慎重になるべきか。台湾が経済問題で揺れている。

4月25日、今年6月の締結を目指して台湾と中国が交渉中の「経済協力枠組み協定」(ECFA, Economic Cooperation Framework Agreement)の是非をめぐり、台湾の馬英九総統と最大野党の民主進歩党(民進党)の蔡英文主席との公開討論会が行われた。

経済成長を続ける中国大陸との関係を強化して台湾経済の活性化に結びつけたい馬英九総統に、「早急な経済協力を行えば台湾は政治的にも中国に吸収される」とする蔡首席が論戦を挑んだ。

翌日の台湾各紙が実施した世論調査では、馬総統を評価するという回答が蔡主席を上回った結果が出ている。与党・中国国民党系の「中国時報」では、「どちらがよかったか」との問いに、馬総統が41.2%、蔡主席は28.1%となった。一方、民進党寄りの「自由時報」では、ECFA締結については「支持する」が28%、「支持しない」が35.8%と不支持が上回っている。

これについて、「以前から党派制が強く、賛成・反対がはっきりしている」とみずほ総合研究所の伊藤信悟・上席主任研究員は指摘する。与党・国民党支持者は「賛成」、野党・民進党支持者は「反対」とはっきり別れているということだ。

そのため、国民党側はECFAによる「メリット」を強調し、民進党側はその「リスク」を強調するといった具合に、討論会での議論はどこまでも平行線をたどった。

就任から間もなく2年。馬政権にとって、このECFA締結は公約のなかでも特に重要な公約だ。陳水扁前政権は「台湾独立」志向が強く、大陸との交流を厳しく制限してきた。

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