稲田大臣が語る「4人の女性局長」の戦略

内閣人事局が行った最初の大仕事を聞く

国家公務員制度を担当する稲田朋美・内閣府特命担当大臣(撮影:梅谷秀司)

5月30日に内閣人事局が発足してから1カ月強。7月4日に初の霞が関の幹部人事が行われ、4人の女性局長が誕生した。安倍晋三首相が「公務員制度改革の中核」と誇る内閣人事局の設置だが、これにより国の行政がどう変わるのか。稲田朋美国家公務員制度担当相に話を聞いた。

――まず、基本的な点として「内閣人事局」の役割をご説明ください。

稲田 内閣人事局とは、内閣の重要課題を実現するため、人事面の戦略を練り、実行する組織です。ややもすれば具体的な人事ばかりが注目されますが、例えば、ある仕事のためにどんな組織を作り、何人必要で、どんなクラスの人間がいるのかを決める。言い換えれば、公務員が入る部屋(組織)を決め、そこに置く椅子の数(定員)を決め、そしてその椅子が革張りなのかパイプ椅子なのか(級別定数)を決めるところです。

従来の公務員の人事は、縦割り行政の中、主に各省庁の都合で行われてきました。また、組織や定員を決めるのは、総務省の行政管理局という部署でした。各ポストの重さについては、人事院が級別定数の権限を持って格付けしていました。

しかし、こうした分散体制では、時の首相が「こういう政策を実行したい。ついてはこういう組織を作り、こういう人材をそろえ、集中して課題に取り組んでほしい」と思っても、なかなか実現は難しくなります。したがって、首相のお膝元に必要な権限を集中させ、部屋も、そこに置く椅子の数もその材質も決める。そして、特に会社でいう役員クラスの幹部職員については、そこに誰が座るのかも決める。それが内閣人事局なのです。

雇用機会均等法以前から活躍してきた

――刻刻と変化する世界に迅速に対応できる行政府を作るということですね。たとえばTPPについてですが、担当する経済産業省の貿易経済協力局長に宗像直子氏、外務省の経済局長に斎木尚子氏と、ともに女性が任用されています。

稲田 私に人事権はないので、個々のポストについてコメントする立場にはありません。しかし、TPPは重要な局面にきており、安倍内閣にとっても、まさに正念場といえます。

そもそも今回に局長に任命された女性官僚のみなさんは、男女雇用機会均等法がなかった頃に社会に出た人たちですよね。公務員は民間に比べて男女格差が小さいとはいえ、現在のように女性を3割採用するといった方針もなく、大変な苦労をされたのではないでしょうか。そんな中で結婚し、子どもを育て、現在まで頑張ってこられた。彼女たちなら安倍政権の重要課題である「女性の活用」がお飾りではないことを証明し、素晴らしい仕事を成し遂げられると同性としても期待しています。女性らしくしなやかでたくましく頑張っていただきたいですね。

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