日野自動車の前期は海外販売の上振れで営業黒字浮上、今期も回復歩調

日野自動車の前期は海外販売の上振れで営業黒字浮上、今期も回復歩調

トヨタ傘下のトラックメーカー、日野自動車の前2010年3月期は、従来予想よりも減収幅が縮小し、営業損益も赤字予想から一転、黒字となったようだ。会社側が15日に業績の見通しを修正した。トヨタの受託車や海外を中心とするトラック販売の上振れや、調達の見直しなどの原価低減が効果を発揮したもよう。「東洋経済オンライン」は前期予想を会社修正値に合わせる。

日野自動車は08年の経済危機以来、商用車需要の冷え込みが業績を直撃。09年3月期は194億円の営業赤字に転落した。国内のトラック需要は深刻な水準まで低迷しているが、好調が続くアジア地域を中心にトラックの販売が持ち直し、前期は5.5万台の海外販売計画が6.1万台まで上振れた。

トータルでみると、総出荷台数は計画の8.2万台から8.7万台程度まで上積みし、前期売上高は従来予想比400億円増額の1兆0200億円(09年3月期比4.6%減)で踏みとどまったもよう。販売台数の持ち直しに伴い、販売価格引き下げも控え、調達の見直しや、人件費抑制なども奏功。営業損益も従来の90億円の赤字予想から、10億円の営業黒字へ増額した。

今11年3月期は、引き続き海外販売の伸びに支えられ、大幅な増益となりそうだ。

日野自動車は10年1~12月の総販売計画を10万台(前年同期は7.9万台)と発表している。ただ、国内の伸びはあまり見込めそうにない。白井芳夫社長は4月20日に排ガス規制対応の新型車を発表した際、「上期(4~9月期)は補助金と排ガス規制施行前の駆け込み需要により上向くが、下期(10月~11年3月期)は反動減がくるだろう。11年3月期の大型・中型トラックの国内需要は、09年3月期と大きくは変わらない4万台程度の水準になるだろう」と語った。

国内需要が横ばいだとすれば、日野の国内販売は前10年3月期並みの1.4万台程度にとどまり、大半は海外頼みの計画ということになる。日野の収益源は東南アジアで、特にインドネシアやマレーシア、台湾で急速にシェアを伸ばしている。

「東洋経済オンライン」では今11年3月期を暫定的に以下のように予想するが、4月27日の決算発表以降の「会社四季報」夏号の取材で予想数字を見直す可能性がある。

(松浦 大)


《東洋経済・最新業績予想》
(百万円)    売 上  営業利益 経常利益  当期利益
連本2009.03  1,069,488 -19,448 -30,446 -61,839
連本2010.03予 1,020,000 1,000 -2,000 -3,000
連本2011.03予 1,150,000 27,000 25,000 11,000
連中2009.09  392,479 -22,009 -25,742 -29,004
連中2010.09予 600,000 14,000 12,000 5,000
-----------------------------------------------------------
         1株益¥ 1株配¥
連本2009.03  -107.9 5 
連本2010.03予 -5.3 0-2.5 
連本2011.03予 19.3 0-5 
連中2009.09  -50.7 0 
連中2010.09予 8.8 0-1 
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