プライド 真山仁著

プライド 真山仁著

老舗の洋菓子メーカーで賞味期限切れ牛乳を使用していたことが発覚した。

社内改革の急先鋒だった柳澤は、告発文書を作ったのではと、上層部から疑われる。柳澤は調査に訪れた工場で、問題を起こしたのは、再雇用されていた、ある職人であると知らされる。その人物こそ、入社直後の柳澤に品質管理をたたき込んでくれた人物だった。

一体、なぜ彼がそんなことを? 柳澤は調査を進めるうち、一筋縄ではいかない製造現場の苦悩を思い知ることになる。結末、読者には意外な真相が明かされ、深い余韻を残す。表題作『プライド』は働く者にとって、誇りとは何かを突き付ける。

そのほか、変人の農水官僚が事業仕分け人である与党政治家と対決する『一俵の重み』、ミツバチの大量死を扱った『ミツバチが消えた夏』など現実の出来事にヒントを得た6作品を収載。

著者ならではの綿密な取材が加えられ、巧みな切り口と意外性に富んだ短編小説集に仕上がった。

新潮社 1470円

  

関連記事
トピックボードAD
人気連載
トレンドライブラリーAD
  • コメント
  • facebook
0/400

コメント投稿に関する規則(ガイドライン)を遵守し、内容に責任をもってご投稿ください。

アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • いいね!
トレンドウォッチAD
アジアから訪日客が殺到<br>大阪・ミナミの熱気と困惑

4年で5倍に外国人観光客が増えた大阪。中でも道頓堀や心斎橋など大阪・ミナミの中心エリアにアジアからの訪日客が押し寄せている。リピート客も多い。ミナミの魅力に迫る。