「安心度日本一」は、倉吉市(鳥取) 部門別「住みよさランキング2014」(上)

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倉吉市の白壁土蔵(写真:石原正雄/アフロ)

印西市(千葉)が3年連続でトップとなった住みよさランキング2014は、「安心度」「利便度」「快適度」「富裕度」「住居水準充実度」の5つの観点で指標を選び、総合順位を算出している。今回はその5部門の中から「安心度」「利便度」の順位をご紹介する。

まず「安心度」では、今回より保育所関連のデータ(待機児童数調整済み「0~4歳人口当たり保育所定員数」)を算出指標に追加したことから、例年よりも大きな順位の変動が見られた。

1位は倉吉市(鳥取)で、昨年の3位から順位を上げた。「高齢者人口当たりの介護施設定員数」が全国1位、「人口当たり病院・一般診療所病床数」も49位と、いずれもトップクラスにある。昨年大きく順位を上げた「出生数」(「15~49歳女性人口当たり出生数」、2012年272位→2013年56位)は、今回168位まで後退したが、新採用の「保育所定員数」の高評価(44位)がカバーした格好となった。

2位は昨年1位の野々市市(石川)。金沢市の20%通勤圏に該当し、昨年同様、病床数で補正を行い金沢市の数値を採用している。若い世代の人口比率が高く、出生数は全国1位。また介護施設定員数でも19位とトップクラスにあるが、新採用の保育所定員数が251位と全国平均よりやや上の水準にとどまったことが影響した。

「安心度」は西高東低、トップ10に九州が7市

3位には、前回7位から順位を上げ、串間市(宮崎)がランクインした。倉吉市と同じく、昨年は出生数の順位が大きく上昇(2012年104位→2013年1位)し、部門順位の上昇に貢献したが、今回も出生数は高い水準を維持している。

加えて、病床数が52位、新採用の保育所定員数も77位と高いレベルにあることが順位の上昇につながった。

一方で、昨年2位の由布市(大分)が9位まで順位を下げた。病床数では27位、介護施設定員数でも12位と医療・介護両面で全国トップレベルにあるが、出生数が昨年の78位から177位へと大きく順位を落としたこと、さらに新採用の保育所定員数が330位と全国平均レベルだったことが響いた。

西之表市(鹿児島)の順位低下(昨年4位→今回19位)も、保育所定員数が原因となっている。

4位以下は、合志市(熊本)、水俣市(熊本)、伊佐市(鹿児島)と続き、今回も上位10都市のうち7都市までを九州南部と沖縄の都市が占めている。奄美・沖縄地方を中心に、この地域は出生率が高く、出生数で全国トップクラスに位置していることが一因だ。

またトップ30のうち、近畿以西が23都市と圧倒的に西高東低。首都圏からは唯一、病床数、介護施設定員数の両方で全国トップクラスの青梅市(東京)が20位にランクインした。

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