【産業天気図・重電】前期の赤字から反動改善顕著も利益水準なお低い、来春まで終始「曇り」止まり

予想天気
10年4月~9月 10年10月~11年3月

重電3社の業績は改善方向にある。2010年4月~10年9月は最終赤字だった前年同期からの反動で業績は大幅改善。ただ、10年10月~11年3月は回復基調ながら戻りは力強さに欠け、業績も一時の水準には程遠い。11年3月まで業界は終始「曇り」止まりだ。

日立製作所<6501>の11年3月期は、電力など社会インフラは引き続き堅調。電子デバイスでは半導体製造装置の日立ハイテクノロジーズ<8036>の改善が見込める。日立金属<5486>、日立電線<5812>、日立化成工業<4217>の御三家が主体の高機能材料も上向き。薄型テレビ事業や自動車機器関連事業の構造改革の成果も見込めるため増益となりそうだ。また、半導体市況の改善でルネサスエレクトロニクス(ルネサステクノロジとNECエレクトロニクスの統合会社)<6723>の持分法利益も改善が見込める。ただし、ルネサスは事業再編によって特損が発生する可能性も高く事業収益の改善ほどには持分法利益は改善しないかもしれない。

12月に公募増資を行ったものの、10年3月末の株主資本比率は13%程度(見込み)と低い。4月に社長に就任する中西宏明副社長は「構造改革を進めているので(追加増資なしに)そう遠くない時期に20%を達成したい」と利益の積み上げでの財務改善に自信を示す。

東芝<6502>は半導体事業がNANDフラッシュメモリが利益増、システムLSIやディスクリートも収益改善が見込める。社会インフラでは原子力の貢献増も見込めるため、11年3月期は増益の見通し。延期したままのフラッシュメモリの増産投資について11年3月期中に決定する方針。計画の中身とともに、資金手当て方法にも注目が集まる。

三菱電機<6503>も11年3月期は収益改善基調にある。強みの産業メカトロニクスは依然として水準は低いものの、製造業の設備投資の復調で10年3月期よりはよくなりそう。中国需要で活況を呈しているエアコン向けパワー半導体、鉄道などは伸びが期待できる。
(山田 雄大)

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