がっつり系"黒船"バーガー、捲土重来の勝算 「カールス・ジュニア」が18年ぶりに日本再上陸

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「カールス・ジュニア」を展開するCKEのマーフィー社長(右)は、日本市場の開拓に自信を見せた

日本のハンバーガー市場に米国発の“黒船”が再び襲来する――。

米国を中心にハンバーガー店「カールス・ジュニア」を展開するCKEレストランホールディングスは6月9日、早ければ1年以内にも日本で店舗を開くことを発表した。18年ぶりの日本への再進出となる。米国ならではのボリュームやプレミアム感を強調することで競合他社との差別化を図る構えだ。

カールス・ジュニアは1941年に米国・カリフォルニア州で誕生した。「マクドナルド」や「バーガーキング」などに次ぐ米国5位のハンバーガーチェーンで、同国で約2900店舗を運営する一方、米国以外の30カ国で600店を展開している。

注文を受けてから調理を開始する点や100%ブラックアンガスビーフを使用した特大バーガーというところに特徴がある。鉄板焼きではなく、炭火焼きで調理をするのもユニークな点だ。18歳から34歳までの比較的若い男性を主な顧客ターゲットに位置づけており、日本での客単価は700~800円を見込む。

「高品質なバーガーが求められている」

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カリフォルニア州にある、カールス・ジュニアの店舗

カールス・ジュニアは1989年に日本に初進出を果たしたが、事業が軌道に乗らず、8年で撤退に追い込まれた。

CKEのマイケル・マーフィー社長は「今の日本の消費者は高品質なハンバーガーを求めている」と強調。ネッド・ライリー国際筆頭副社長も「アジアの中で日本のハンバーガー市場は最大かつ魅力的」と述べるなど、日本での事業運営に自信を見せる。

日本ではフランチャイズ方式で展開していく方針で、加盟店については今後決めていく。時期は明言していないものの、将来的には1000店規模までの拡大を目標としている。同規模のチェーンとしては「スターバックス」や「サイゼリヤ」などが挙げられる。

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