日米関係の焦点に浮上した普天間基地移設問題の行方

日米関係の焦点に浮上した普天間基地移設問題の行方

「普天間基地を県外に移設することで問題を解決すること。次に大事なことは普天間基地移設問題を日米関係の焦点にしないこと」

2010年3月3日、民主党リベラルの会の要請により、首相官邸で鳩山由紀夫首相と面会した孫崎享元防衛大学教授・元外務省国際情報局長はこう提案した。

鳩山首相に県外移設を提言

孫崎氏は「移設先は長崎県大村市にある海上自衛隊大村基地を中心に九州にある自衛隊基地で、普天間基地ヘリコプター部隊や沖縄にある射撃場などの機能を受け入れ、問題を解決すべきだ」と解決案を示した。鳩山首相は孫崎氏の話に耳を傾けていたが、具体的な発言はなかったという。

09年の民主党政権発足後、普天間基地移設先をめぐる論争に火がついた。これが国民の関心を集めて日米同盟や日米外交関係のあり方にも波及する勢いだ。06年の日米合意により、普天間基地の移転先は名護市辺野古にあるキャンプ・シュワブ(海兵隊基地)の沖合を埋め立て、海兵隊航空基地を造ることで決着していたはずだった。

だが、政権交代後も鳩山首相が県外移設への意欲を強くにじませたことから、名護市辺野古沖合案を容認しているかに見えた沖縄県民の政治意識を覚醒させる結果になった。

09年の衆議院選挙で4区ある沖縄小選挙区ではすべて連立政権側の候補者が当選した。

鳩山首相が、「移設先を決める際の判断材料にする」としていた10年1月の名護市市長選挙では辺野古移設反対派の稲嶺進氏(民主、共産、社民、国民新推薦)が受け入れ派の現職を破って当選した。

覚醒する県民の政治意識

当選後、稲嶺氏は「辺野古の海に基地を造らせないと皆さんに約束した。信念を貫く」と決意を語り、普天間の代替施設について、「海上にも陸上にもいらない」と強調した。

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