鉄道は再び交通の主役に返り咲くか 【特集・鉄道新世紀】


 日本経済の大動脈、東海道・山陽新幹線。その運行に関するすべての情報は、JR東京駅近くにある新幹線総合指令所に集められる。いわば新幹線の“頭脳”ともいえる場所だ。それだけに「テロの標的になるおそれがあり、詳細な場所は非公開」(JR東海広報部)という。

3月上旬のある日、総合指令所内を取材する機会を得た。一歩足を踏み入れると、数十人の指令員が巨大な総合表示盤に向き合いながら運行情報のやり取りをしていた。

1日340本。ピーク時には東京-新大阪間の線路上を88本の列車が走る。その運行状況を管理するのが、最前列に陣取る列車担当の輸送指令。手前にJR東海、奥にJR西日本のスタッフが並ぶ。全員が新幹線運転士の経験者だ。

長さ19メートルの表示盤上には、現在線路上にあるすべての車両の位置が映し出される。異常時には警報と画面表示で指令員に伝えられる。

運転管理はコンピュータと人間の共同作業。だが雨や雪などの悪天候や異常事態発生時に頼りになるのは指令員の判断力。むろん日常的な運行でも、熟練の技はいかんなく発揮されている。

たとえば東京駅での発着。右から左へと列車を流せばいい他の駅と異なり、東京駅では品川方面からやって来た列車は、新たな客を乗せて再び品川方面へ発車する。

ピーク時には通勤ラッシュ時並みの4分弱の間隔で新幹線が行き交う。さらに数本に1本、大井車両基地への回送列車を割り込ませる必要もある。少しでもタイミングを誤れば渋滞しかねない。まさに指令員の腕の見せ所だ。


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