“優良企業”アップルが挑む3度目の「i革命」

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 振り返れば、iPhone発売の直前に、もう一つのi革命が用意されていた。06年9月にコードネーム「iTV」として発表され、翌年春に発売したセットトップボックス「アップルTV」だ(下図参照)。iTMSで購入した映画などのコンテンツをアップルTVに転送し、大画面テレビで高画質映像を楽しむ、というコンセプトだ。

発表当時、幹部は「iTVの投入を皮切りに、アップルはコンシューマエレクトロニクスメーカーへと進化する」と語り、マック、iPodに次ぐ第3の柱としてリビングルームを制する目標を語っていた。

しかし、鳴かず飛ばず。iPhoneを成功させた今は「ソニー、サムスン、ノキアを上回る世界最大のモバイルデバイスカンパニー」と称するようになった。

つまり、“天才”といわれるジョブズ氏であっても、すべての仕掛けがヒットするわけではない。はたして、iPadはどうだろうか。

(週刊東洋経済2010年3月27日号)

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